ディベートの基礎知識-4つの特徴-

投稿日:2015年1月29日 更新日:


意見対立を前提にしたテーマを用意し、賛成側(肯定側)と反対側(否定側)のチームに分かれて、自分の意見とは関係のないところで議論を行う。ディベートは、決まったルールのによって行われ、勝敗は第三者にゆだねられる。討論・議論をゲームにしたもの!

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はじめまして。木村と申します。インプロ部では、【即興ディベートワークショップ】というものを開催して、社会人の方にディベートを教えています。

シンプル、スグできる、ためになる、がモットーです。

興味ある人は↓から。



 

即興でいべーとワークショップは、ディベートを通じて社会人同士が出会いや交流、そして意見交換を楽しむ場です。もちろん、初心者、未経験者大歓迎です。ディベートの「デ」の字を知らなくても大丈夫。理論&実践を通してディベートについて出し惜しみゼロで全部押しています。

この記事では、ディベートについてたくさんの情報を発信しています。

「いきなりディベートを学びましょう!」とお誘いしても、実際にディベートがどんなものかを解らなければ、Nothing is going to start!(何も始まらんだろ)ですからね。

とりあえず、こんな調子で書いています。

  1. 1.ディベートについて広く浅く
  2. 2.基礎から応用まで徹底解説
  3. 3.図や物語をたくさん活用

文章だけ読んでいても疲れるので、図やキャラクターを使って解説をしていきます。

さて、私に代わって、ディベートを説明をしながら、あなたの疑問を先回りして質問してくれる頼もしいナビゲーターたちです。

インプロ部のナビゲーター.fw4人のキャラの設定

  • 論(ひろし)-平日は普通のサラリーマン。休日にディベートをしている。自分でもディベートのイベントを主催しようかと考えている。
  • 真理(まり)-中高時代を海外で過ごした帰国子女。帰国後に日本の大学で経営学を専攻。転職コーディネーターをしている。ディベート未経験。
  • 力也(りきや)-都内でWEBデザイナーとして働いている。営業からサイト制作までひとりでこなす。ブラック企業で働いて3年目。転職を検討中。ディベート未経験。
  • 心(こころ)-大学院を中退して都内で派遣社員として働く。副業で占い師をしている。医師からアスペルガー診断を受けた経験あり。ディベート未経験だけれど、強い。

※ここに登場するキャラクターは全員フィクションです。

この4人の会話を楽しみながら、ディベートについて学んで行きましょう。

では、早速。ディベート講座をはじめたいと思います。宜しくお願いします。
とりあえず、わかりやすくお願いね。
真理
専門用語を専門用語で説明するのはやめてね。
力也
つまらなかったら、離脱するからな(笑)
が・・・頑張ります。

※論くんは、ディベートこそできるけれど、いまいち冴えなかったころの私をモデルにしています。

0 はじめに

もくじ

1 ディベートってなんだ?

意見対立を前提にしたテーマを用意し、賛成側(肯定側)と反対側(否定側)のチームに分かれて、自分の意見とは関係のないところで議論を行う。ディベートは、決まったルールのによって行われ、勝敗は第三者にゆだねられる。討論・議論をゲームにしたもの!

と、お伝えしましたね。

つまり、ディベートは議論をするゲームなんだよ!
ごめん!いきなりわからない。
力也
いや、ゲームではないだろ!少なくとも。

誤解させたらごめんなさい!ディベート=議論をするゲームといっても解りませんよね?実は最近のトレンドだったりします。

「決断をするための本」として紹介されていますが、ガチのディベートマニュアルです。

力也
おお!昔、買ったぞ!この本!
へー、読んだんだ。
力也
秒速で挫折した!

ディベート経験者からすると入門書のようなものですが、初心者からしたらやっぱり難しい内容だと思います。凹まないでください。みんなこの本で挫折をして、私の講座に参加をしてくれます。苦笑

1-1 ディベート=意見対立を前提にした議論・討論

ディベート本来の意味は、意見対立を前提にした議論・討論です。Wikipediaから引用します。

ディベート(debate)とは、ある公的な主題について異なる立場に分かれ議論することをいう(広義のディベート)。討論(とうろん)や討論会とも呼ばれている。

Wikipedia

Wikipediaなんだ。
うん!いちばんみんなが見ているからね。

ある公的な主題とは、ディベートで言うところのテーマです。賛成派と反対派に立場が分かれるのが特徴ですね。そして、2人の話し手が異なる立場から討論・討論を行います。

真理
解りやすいのが、アメリカやイギリスで行われている大統領選ね。

そうだね。選挙は典型的なディベートだよね。

米国で行われている大統領選は、まさにディベートですね。ひとりの大統領候補者が自分の政策を発表して、別の候補者が、異なる政策を発表します。で、お互いの政策の弱点を攻撃しながら、自分たちの政策のほうがより望ましいと国民にアピールします。

真理
この前、ヒラリー氏とトランプ氏のディベートを見たけれど、物凄い議論だったわよね?

いや、、あれは単にお互いけなしあっているだけだったような。政策の中身というより、お互いをアホ呼ばわりしていたような。

真理
まぁ、ディベートなんて相手を論破してなんぼだからね。日本人には合わないわよね。

ディベートの解説をする上では、絶対に避けては通れない質問ですね。この点はキチンとご説明します。

1-2 ディベート=論破なのか?

ディベートといえば、真っ先に思いつくのが相手を論破する!ってことではないでしょうか?

とにかく、たくさん話して、相手をやり込める!

とお考えの方は多いかと思います。

あなたはどうでしょうか?

おそらく、このような番組が原因かと。

(例)論破型ディベート:「討論番組」「たけしのテレビタックル」、「ここが変だよ!日本人」

いかにもアメリカ人!って感じ。休日にこれはキツイいんじゃない?
うん!そんなディベートは休日にやりたくない!

論破型のディベートは行いません!
ご安心ください。

お互いが向き合って議論すらしないのです。

雰囲気が悪くなりますからね。
こんな感じです。

 

テレビ番組で行われている討論は、相手に向かって指をさしながら、自分の意見を訴えていましょね。まるで「俺の話を聴けー!!」と言わんばかりに。けれど、ディベートではそんなことはしません。対戦相手を説き伏せるのではなく、第三者に対して、自分たちの議論のほうが相手の議論より説得力があり、採用するべきだと論じる形で進めていきます。

 

相手を言い負かすのではなく、
ルールに則り説得力を競うゲーム

即興ディベートとは意見対立を前提にしたテーマを用意し、賛成側(肯定側)と反対側(否定側)のチームに分かれて、自分の意見とは関係のないところで議論を行う。ディベートは、決まったルールのによって行われ、勝敗は第三者にゆだねられる。討論・議論をゲームにしたもの!
真理
なるほど!なんとなくゲームってとこは呑み込めたわ。
よかった。他にもゲームとして行うためにはいくつか条件があるから、そこらへんも説明するね。

※もちろん、全てのディベートが、これと同じではありません。

1-3 ゲームとしてディベートを行うための条件

論破&口けんか型のディベートにしないためのお決まり・ルール

  • 1.スピーチに時間制限を設けること
    発言する機会は平等。一人の話し手が延々としゃべり続けることはない
  • 2.主張をしたら理由や根拠を示す
    主張をしても理由や根拠が示されていなければ、その主張は無効になる
  • 3.発言内容と人格は完全に切り離す
    相手の肩書き・社会的地位・人格批判は反則行為。発言内容がすべて

議論の作法やルールを知らないもの同士が議論をするとどうしても相手の話を遮って、自分の主張を聞かせたくなるもの。ですが、ディベートではそのようなことが物理的にできないようにいくつも厳しい要件が課されます。お互いが平等な状態で、誰が言ったかではなく、純粋に何をどのように伝えたか、で議論に向き合えるのはディベートの面白いところかもしれませんね。

一般社員の方が社長と直接議論をすることもできます。「私は、社長だ!」なんて権威を振りかざしても、「だから何?」って感じです。逆に考えるなら、社会的立場は一切無視をして、自分の意見や論理をブラッシュアップさせなければ試合では勝てません。


ここまで読んでくださいましてありがとうございます。では、次に入ります。

色々と話しすぎて混乱させたら申し訳ござません。

まとめを兼ねて、即興ディベートワークショップで行っているディベートの特徴を4つについてお伝えしていきます。

インプロ部のディベートがどんなものか?を4つに分けて説明します。

2.ディベートの特徴4つ-「テーマ」、「対戦相手」、「タイムテーブル」、「勝敗」

ディベートの特徴4つ

  • 1.テーマ-共通のテーマを用意する
    意見対立を前提にしたテーマ(お題)を用意する。チームを肯定側(賛成側)と否定側(反対側)のチームに分かれて、議論を組み立てる・発表する。
  • 2.対戦相手-選手を肯定側と否定側に分ける
    肯定側になるか?否定側になるか?は、試合の直前に決まる。自分の意見とは反対の立場になることもある。個人の主義・主張は持ち込まない
  • 3.タイムテーブル-スピーチの「時間」「順番」がキッチリ決まっている
    スピーチは、決まったタイムテーブルにのっとり行われる。時間や順番が決まっている。「主張する人」「質問する人」「反論する人」「まとめる人」など役割も決まっている。お互いが平等に発言できる
  • 4.勝敗の決め方-ゲームの勝敗は第三者であるジャッジが決める
    説得する相手は、相手選手ではなく第三者(ジャッジ・観客)勝敗の基準は、第三者を説得からひとつでも多くの票をゲットしたか

テーマ、対戦相手、タイムテーブル、勝敗というキーワードでまとめてみました。

10年間に色々な団体に足を運んでは、ディベートを教えてきました。たぶん、学生・社会人を含めると、500人は超えていると思います。ディベートのスタイルは様々でしたが、この4つだけは徹底的に守らせました。

そんなディベートの特徴4つについてみていきましょう。

2-1 テーマ-共通のテーマを用意する

ディベートで大事なのはどのようなテーマで議論を行うか、です。よく社会人の座談会や討論会でありがちな、「これからの日本の教育について議論しようぜ!」といったテーマはディベートは絶対に行いません。あまりにも漠然すぎて、漠然とした意見しか出たこないからです。

極論と極論同士を戦わせます。

真理
やっぱり、意見対立が前提なのね。
そうだね。ここは例外ないよ。

ここは言葉で説明をするよりも、実際にどんなテーマでディベートをしてるかを見ていった方が解りやすいのですね。

2-1-1 どんなテーマがあるの?

大きく分けると、以下の3つです。

  • 価値論題-ある価値観と別の価値観を対比させて、どちらのほうがより良いかを議論する
    • 企業にとって大事なのはお金か人か?
    • 付き合うなら、道明寺司か花沢類か?
    • のび太にとって、ドラえもんは必要か不要か?
    • ヴァレンタインは、いやがらせか?

価値論題は、ある価値観と別の価値観を対比させる形でディベートの試合を進めていきます。個人の好き・嫌いを一度外に置き、純粋に論理で価値観同士を戦わせます。いちばんとっつきやすそうですが、リベラルアーツ(一般教養)の土台がないとできませんね。うちでは上級者向けの講座になっています。

  • 推定論題-特定の事実について「より正しいかどうか」について議論をする
    • STAP細胞は存在するか否か?
    • 早期英語教育は効果がない?
    • 終身雇用は崩壊したのか?

推定論題は、ある事実が正しい(間違い)といえるかでディベートを行っていきます。この場合、必要になるのがデータや情報です。どれだけ知っているか?どれだけ調べてきたか?が求められます。即興ディベートとは相性が悪いです。リサーチが面倒なのでやりません。

  • 政策論題-政府などの立場から法案を可決するべきかを議論する
    • 日本政府は、英語を必修科目にするべきである
    • 日本政府は、首都を大阪に移転するべきである
    • 日本サッカー協会は、春秋制に変更するべきである
    • 甲子園連盟は、投手の連投に規制をかけるべきである
    • ネルフは、ガンダムを開発するべきである ※EVAネタ
    • LINEは、既読機能をなくすべきである

政策論題は、国家や日本政府のトップの立場になって、ある法案を可決するか否かでディベートを行います。このスタイルのディベートは、イギリス・アメリカの大統領ディベートをモデルにして作られました。よって、名前の由来が、政策論題になっています。

もちろん、名前が「政策」なだけで、主人公を企業やNPO法人等にしてもOKです。

真理
この中で何がいちばんおススメ。
やっぱり政策論題だね。いちばんバランスが取れているかな。

政策論題と聴くと、政治や経済の知識が必要になるため難しいと思われがちですが、中学生や高校生も行っているので、思ったよりも難しくはありません。

 

 

過去の即興ディベートワークショップで行ってきたテーマを見ていきましょう。

2-2-2 過去に行ったテーマ

2016年に即興ディベートワークショップをスタートしてから、これまでに行ってきたテーマを紹介します。(随時更新)

  • 日本政府は、教科書をタブレットにするべきである
  • 日本政府は、(従業員の)副業を解禁するべきである
  • 日本政府は、転職を前提とした制度作りを推進するべきである
  • (株)ユニクロは、高価格帯商品を販売するべきである
  • (株)ケンタッキーは、店内でアルコール販売をするべきである
  • ネルフはガンダムを開発するべきである
  • ココイチは、デザートメニューを増やすべきである

2017年に入ってから盛り上がっているのは、教育、転職、副業、ギャンブル解禁等ですね。社会人の皆さんが凄くに気になるところなんですよね。

ディベートのテーマの有名どころは、「死刑廃止論」、「憲法9条の是非」、「安楽死」あたりですが、楽しい休日に「死」という言葉を連発したくないので、即興ディベートワークショップでは行っておりません。

社会人の皆さんがちょっと気になることをあえてネタにしてディベートを楽しんでいます。

 

2-2 対戦相手-選手を肯定側と否定側に分ける

テーマが決まったら、次はチーム分けです。このタイミングで、肯定側の選手と否定側の選手を決めます。

真理
どうやって決めるの?
ジャンケンかコイントスかな。

案外と知られていないのかもしれませんが、ディベートの試合では、直前まで肯定側・否定側のどちらになるかは解りません。ディベートの試合は、個人の好みや価値観、主義主張は一端外において、第三者の立場で説得力を競う場です。

ちょっとここら辺を深く見ていきましょう。

2-2-1 個人の主義主張を切り離す

つまりだ、、、僕はバレンタインに大反対だけれど、肯定側になったら全力で肯定するんだ。
真理
えー、そうなの(残念なやつ)…心は折れないの?

リアルでは折れていますが、ディベートではそんなの関係ありません。肯定側になれば、バレンタインやクリスマスをカップルで過ごすことを全力で肯定します。涙も出ません。だって、ディベートですから。

割り切るとかの問題ではなく、
自分の主義主張なんてぶっちゃけどうでもいい!

2-2-2 第三者の視点で考えること

ディベートの試合では、第三者(客観的に)の視点で物事を考えることが求められます。言い換えるなら、主観的な考えを一端外に置き、普段とは逆の視点からも物事を検証していく必要があります。

下図をご覧ください。

例えば、私の場合です。「バレンタイン反対」「バレンタイン爆発しろ!」という主観的な考えを持っているとします。この場合、第三者の立場で物事を考えようと思っても、思い込みの激しさや先入観(ステレオタイプ)が邪魔をして、第三者の視点で物事を考察することができません。

では、何が問題かというと、自分とは逆の考え方を持つ人の意見を受け入れられないため、「バレンタイン賛成の人」「バレンタインラブ」の人たちと一緒にお話をすることができません。バレンタインがどんなに素晴らしいものかを説かれても、聴く耳を持ちません。

相手の立場にたって考えろ!・・・言うのはカンタン!実践するのが凄く難しい!

ところが、あえて逆の立場(「見方を変えるとバレンタインはこんなに素晴らしいのかー」)と考えることにより、思い込みの激しさやステレオタイプが一度排除されるため、異なる価値観や考えも受け入れられるようになります。

これを繰り返していき、バレンタイン賛成と反対の両方の視点から物事を考察できるようになる、ということです。

真理
ある意味、超柔軟よね(笑)

追記-意外かもしれませんが、即興ディベートワークショップでも、自分の意見とは逆サイドに立った方が強い議論を作れたり、試合運びが上手だったりすることがよくあります。(私でいえば、バレンタイン賛成のほうが圧倒的に強い)

 

2-3 タイムテーブル-スピーチの「時間」「順番」がキッチリ決まっている

スピーチの時間や順番を守ることについては、

  • 1.スピーチに時間制限を設けること
    発言する機会は平等。一人の話し手が延々としゃべり続けることはない

先ほどのお伝えした通りです。そして、もうひとつ!個々のスピーチの役割も決めていきます。

それがこれからお伝えする「立論スピーチ」と「反駁スピーチ」です。

立論スピーチと反駁スピーチの違い

 

  • 立論スピーチ-自分たちの議論を発表するスピーチ。主に議論を組み立てて言葉のみで伝える。立論直後に、相手側から立論の内容について質問をする機会が設けられている。プレゼンテーションと応答
  • 反駁スピーチ-お互いの議論(立論)を戦わせるスピーチ。反論、再反論の攻防戦を通して、どの点で自分たちの議論が優れているかをジャッジにアピールする。討論とクロージング

立論、質疑、第一反駁、第二反駁という計4つのパートがあります。では、それぞれのスピーチの流れについて解説をします。

2-3-1 立論-プレゼンテーション

立論とは、「論」を「立」てるという意味です。簡単にいえばプレゼンテーションです。立論では、肯定側(否定側)共に、自分たちの立場にそったスピーチを行います。

要するに、「メリットがあるからテーマを実行しよう!」「デメリットがあるから、テーマを実行するのをやめよう!」といえばいいのね?
そうだね。これをメリット・デメリット方式って言うんだ。

 

2-3-2 質疑・応答-インタビュー

立論直後に、相手サイドから立論に対して質問をする機会があります。ディベートでは、唯一、選手同士が向き合って話せる場です。


もしも、立論を聞いて、わからないことがあれば、このパートで解消して下さい。

質問側-「立論で述べた○○とは、××という意味でしょうか?」
応答者-「はい、○○は××という意味で大丈夫です。」

質問側-「この議論はAだからBになるということでしょうか?」
応答者-「そこは違います。AとBの間にCがあります。」

質疑は、相手の議論に対しして反論を加えるのではなく、次の反駁に備えて情報を収集する場です。

ジャッジは、質疑・応答のやり取りは聞いてないことにしています。いくら質疑でよい反論を述べても、次の反駁で反論しなければカウントしてくれません。

質疑は、記者会見などで発表者にインタビューをするときに近いかもしれませんね。

さて、質疑が終わったらいよいよ反駁です。反駁スピーチからはお互いの立論を元に、どちらの議論の方がより説得力が高いかについて決着をつけてくパートです。本当の議論はここからです。

2-3-3 反駁-クロージング

反駁スピーチは、相手の議論に対して反論をするパート問より、これまでのお互いの議論について再度議論をしていくようなイメージです。

否定側第一反駁→肯定側第一反駁→否定側第二反駁→肯定側第二反駁と交互に進み、自分たちの議論のほうが相手の議論よりも優れていることをアピールしていきます。

3種類の反駁

  • ①攻撃-相手の議論(立論・反駁)の弱点を指摘すして、論理のつながりを崩していく
  • ②防御-相手から受けた反論に対して説明の足りていない部分を補足説明する
  • ③比較-お互いのメリット・デメリットを比べて、自分たちの方が説得力が高い理由を示す

 

結構忙しいわよね。反駁って。
そうだね。全部の議論に対して反論をしようとせずに、どこで勝ちにいくかを意識して、争点を絞っていく必要なあるかもね。

 

■スピーチ中のルール

他にもこんなルールがあります。もちろん、この場で覚えなくてもOKです。当日は、実例を兼ねて解説をします。

■まとめ-ディベートの選手について

  • ディベートの試合ではタイムテーブルがあり、スピーチの「時間」「順番」「役割」は決まっている
  • 肯定側と否定側がフェアに戦えるように、細かいルールがたくさんある。実践で覚えるのがいちばん早い

さて、テーマ、選手の決め方、タイムテーブルについてお伝えしたところで、最後は「勝敗」の決め方です。

2-4 勝敗-ゲームの勝敗は第三者であるジャッジが決める

最後ですね。ディベートの試合を勝敗は、選手同士で決めません。選手以外の第三者であるジャッジに委ねられます。たとえあなたが相手をコテンパンに論破しても、ジャッジから票をゲットできないと勝てません。

2-4-1 相手を論破しても意味がない

ディベートの試合は、「はい、私の負けです。あなたが正しいです。」と相手に負けを認めさせるものではありません。

将棋じゃないからね。

ここら辺は裁判と同じです。原告と被告間で決着をつけるのではなく、最後の最後は裁判長が判定を下します。この裁判長に最も近い立場の人たちをジャッジと呼びます。

2-4-2 「ジャッジ」と「観客」の違い

ジャッジは、試合の判定について、説明する義務がありますが、観客は判定のみでOKだということです。

■ジャッジの仕事
1)試合の流れ-立論から第二反駁までの流れとスピーチの内容を全部解説。
2)個々の争点-お互いの議論をもとにどこがポイントかを解説
3)試合の判定-肯定側・否定側に投票する。投票理由を述べる

ジャッジはどちらに判定をしても構いませんが、必ず試合の流れや個々の争点を全て説明する責任があります。ひとつの試合では、20から多い時で100を超える論点が登場します。正直に言います。結構大変です。。。

真理
逆に考えると、選手は、ジャッジが判定を下しやすい議論をすれば勝ちやすいってこと。
そうだね。ポイントは2つかな。

  • 「必要な情報」をたくさん提供する
  • 「判定の仕方」を解りやすく教えてくれる

かな。

このように、ジャッジや観客に対して、たくさん情報を与えて、正しい判断の仕方をわかりやすく教えたチームのほうがそうでないチームよりも勝ちます。

ディベートの試合をするときは、「相手を論破する」という考え方は一度捨てて、第三者(ジャッジ・観客)がどれだけ解りやすく試合の判断ができるかを第一に考えてみて下さい。

【番外編】証拠資料の是非

さて、ここまで読んでいただきありがとうございます。今さらなのですが、当ワークショップで教えているのは、「アカデミックディベート」ではなく、「即興ディベート」です。データや外部の情報に頼らずに、自分の言葉のみで第三者を説得するスタイルのディベートです。

大学で行われているディベートなら、事前にテーマが発表されてから、事前にリサーチをしてから試合に臨むわよね?
それは、「アカデミックディベート」のことかな。

ディベートには大きく分けて2種類あります。

  • 「リサーチ重視のディベート」
  • 「スピーチ重視のディベート」

この2つは似ているようで全然違います。簡単に説明をしていきます。

ポイント1.アカデミックディベートと即興ディベートの違い

 

■リサーチ重視-アカデミック(教育)ディベート

  • 事前にテーマが発表される
  • 試合前にたっぷりとリサーチを行う
  • 議論の原稿を完璧に作り上げる

勝敗の基準:どれだけ情報を集めたか?どれだけ準備をしたか?

■スピーチ重視-パーラメント(即興)ディベート

  • その場でテーマが発表されてる
  • 即興で議論を作って、発表する
  • 自分の言葉のみで説得に挑む

→勝敗の基準:その場の決断力、アイディア、伝え方、戦略…etc

参考記事アカデミックディベートと即興ディベートの違い

なお、日本でメジャーなのは、アカデミックディベートです。即興ディベートはマイナーです。おそらく、即興ディベート専門のディベートサークルはうちだけです

元々は私もアカデミックディベート出身だったのですが、社会人になってからはリサーチが面倒だったので、2009年頃にリサーチを一切せずにできる即興ディベートを取り入れて、8年間ぐらい即興ディベート専門で活動をしております。

力也
情報収集と原稿作成ってどんなことするんだ?大変なのか?
想像以上に大変だよ。リサーチに費やす時間があれば、力也くんならホームページが4つ作れるかも。
力也
そ・・・そんなに大変なのか?

アカデミックディベートは、時間に余裕がある学生だからできることです。

そこら辺についてはコチラの記事でまとめました。

ディベートの真実-情報収集(プレパ)と資料作成(ブリーフ)の真実?

ポイント2.即興ディベートは社会人のためのディベート

即興ディベートワークショップでは、即興ディベートを中心に教えていてアカデミックディベートにはタッチしていません。いくつか理由があるんですね。

即興ディベートを選んだ理由

  • 1.日本で、即興ディベートを行っている団体がない。ひとり勝ちできると確信できた
  • 2.参加者の多くが社会人。たかがディベートのための準備で貴重な時間を奪うわけにはいかない
  • 3.みなさんが社会経験を通して経験してきたこと、学んできたことをシェアできる場にしたい

理由1については、私の個人的な都合です。あえて、即興ディベートに特化することで、検索エンジンに強いホームページが作れます。

マイケルポーターのポジショニング実践-ファイブフォースSEO対策

マイケルポーターの本を読んでみた方必見。このサイトを運営するときに、まず最初に手に取ったのがマイケルポーターの競争戦略でした。 私が、ディベートブログを始めたのは2015年です。その時は、ちょっとした ...

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力也
なるほど!ポジショニングをしたわけだ。
うん!選択と集中ってやつさ。まぁ、アカデミック系のキーワードでも上位をゲットできたけれどね。

理由2の「たかがディベート・・・」は、その通りで、所詮、ディベートはツールです。料理に例えるなら、マヨネーズのようなもの。もちろん、ディベート業界には、ディベートイズライフ系の方もたくさんいますが、ウチはそっち系じゃありません。

理由3についてです。即興ディベートにしたほうが、社会人同士の交流はもちろん、ひとつのテーマについてみんなで意見交換をする場になるからです。アカデミックディベートの場合、テーマについての論点を洗い出して、試合の日程を決めて、各自で準備をしてくるだけの活動に終始します。

と、こんなことを言うと、あまりディベートをしていないように思われますが、ディベートの試合は必ず行っています。ゼロからテーマを決めて、みんなで議論を作って、試合をして、そこから判定と講評、みんなでフィードバックと結構ガチで行っていますよ。

ハーバード大学が作ったディベートをそのままマネするのではなく、ひとりひとりに必要なディベートをクリエイト&デザインしよう!が即興ディベートワークショップのモットーです。

力也
てか、なんで日本のディベートってあんなに難しいんだ?
みんながやっているからだよ。右ならえの論理じゃない?

・・・・

 

 

3.ディベートのやり方-論理・論証について

即興ディベートのやり方

ディベートは、説得力を競うゲームであると冒頭でお伝えしましたね。では、何をもって「説得力」というのか?その答えは、ディベーターのスピーチが論理的かどうかの違いです。

ジャッジ「より論理的」・もしくは「キチンと論証されている」と判断した側にジャッジは投票をします。

 

 

■とりあえず、PREP法がおススメ

 

PREP法とは

  • Point-主張:あなたが言いたいこと
  • Reason-理由:あなたが言いたいことを裏付ける理由
  • Episode-事例:あなたが示した理由を裏付ける事実
  • Point-結論あなたが言いたいことを再度繰り返す

主張、理由、事例、結論の頭文字をとって、コンパクトに伝える方法をPREP法といいます。この話し方ができるだけで論理的に話しているように判断されるという便利なツールです。いくつか例をお見せします。

 

■PREP法1

  • 【主張】転職をするならエージェントを活用しよう
  • 【理由】非公開の優良求人がたくさんあるから
  • 【事例】Aさんは、エージェント●●に登録をして、内定をゲットしました。この案件は、ネットでは紹介されていない案件でした。
  • 【結論】よって、転職をするならエージェントを活用したほうがよい

さて、もうひとつ

 

■PREP法2

  • 【主張】エージェントは優良非公開求人をたくさん持っている
  • 【理由】一般公開をすると、要件にマッチしていない人からの問い合わせもくる
  • 【事例】ある企業の採用担当者は、ハローワークに求人票を出した。結果、応募要件を満たしていない求職者からの問い合わせばかりだった。物凄く時間を奪われた。それからは、エージェントに、応募要件とマッチしている人だけを紹介してもらうように依頼した。
  • 【結論】だから、エージェントは優良非公開求人をたくさん持っている

伝える論理-ディベート編

転職をテーマに作ってみました。(毎日、満員電車のつり革広告で見るので・・・)

真理
そういえば論くん、転職何回目だっけ。。。
え、7回目くらいかな。。。

3-2-1 PREP法のススメ

PREP法とは、POINT(主張)、REASON(理由)、Example(事例)、POINT(結論)の頭文字をとったものです。

  • 主張-相手の関心を引くための一言
  • 理由-相手の「なんで?」に対して答え?
  • 根拠-相手からの「本当に?」に対する答え?
  • 結論-「結局、何をしてほしいの?」に対する答え

PREP法の目的は、最初と最後に同じことを繰り返すことで話が脱線することを防ぐことです。使い勝手がよいと思って、即興ディベートワークショップでのスピーチはこのPREPで行っています。

3-2-2 「結論」が大事

即興ディベートワークショップでは、そんなPREP法を以下のようにアレンジしてみました。

PREP法ディベート仕様

  • ×「結論」→主張の繰り返しではない
  • 〇「結論」→相手に要求すること

例えば、私は、このサイトで「即興ディベートは面白いですよ。」と主張をしています。ところが、この記事を書く(本当の)目的は、「ディベートが素晴らしい」と思ってもらうことではありません。

本音をいうと、この2つなんです。

  • 「即興ディベートワークショップに参加してください。」
  • 「ランディングページの申し込みボタンをクリックしてください」
  • 「申込フォームに氏名を記入して、連絡をください」

なのです。(笑)やや露骨でしたね。お許しください。

ディベートの試合でも、あなたが本来行うべきことは、「第三者から票をゲットすること」です。そのためには、相手に何をしてほしいのかをハッキリ言うことです。

3-2 『聴く・考える』順番-「根拠」→「主張」→「論拠」の順番

ディベートがスピーチやプレゼンテーションと違う点は、相手が論じてきたことに対して的確に切り返さすことが求められます。

まずは、この図をご覧ください。

この図では、男性は「日本で一番素晴らしいのはAKBだ」と主張しています。もちろん、そんなことを叫んでも誰も納得してくれません。だから、「CDの売り上げはいつもオリコンでトップである」という根拠を示します。少なくとも、主張だけ叫んでいるよりも説得力はありますよね。

ところが、ここでもうひとつの議論が生まれます。

「オリコントップであることが、日本で一番素晴らしい」といえる理由になるか?ってこと。
もちろん、「なる」ともいえるし、「ならない」ともいえる。ディベートでは、この「論拠」について議論をするんだ。

ディベートでは、この論理のことを「三角ロジック」「トゥールミンロジック」と呼びます。似たような論理の組み立て方について2つ紹介します。

3-3-1 勝間和代さんの著書「効率が10倍アップする新・知的生産術―自分をグーグル化する方法」の論理のパターンが参考になる

空が曇っているから、傘を持っていこうと判断をしました。雨が降ったら濡れるから、ですね。

  • 「空が曇っている」という事実がある
  • そこから「雨が降りそうだ」と解釈をした。
  • 「傘を持っていこう」という行動に出た

即興ディベートで使う論理もこれと似ています。ディベートでは、この「事実」のことを「根拠」と呼び、「行動」のことを「主張」と呼び、解釈のことを「論拠」と呼びます。図にするとこうなりますね。

 

4.ディベートの進め方・流れ

ディベートの進め方・流れ

ここからは即興ディベートワークショップの活動内容について紹介していきながら、実際のディベートがどんなものかについて一緒に考えていきましょう。

即興ディベートワークショップは、ディベートのトレーニングをするための講座ではなく、みんなでひとつのディベートを創り出すインタラクティブな講座です。

 

即興ディベートワークショップのディベート

  • Step1 テーからみんなで決める
  • Step2 リンクマップ・議論を作成する
  • Step3 肯定側・否定側・ジャッジを決める
  • Stpe4 チーム内で作戦会議をする
  • Step5 試合開始 ※タイムテーブルに従って進める
  • Step6 試合の判定・講評

この流れで進めています。では、それぞれについて説明していきます。

4-1 テーマからみんなで決める

本来は、主催者がテーマを用意するものですが、企画力UPや即興でアイディアを形にするトレーニングも兼ねて、テーマづくりはその場でみんなで一緒に考えていきます。

 

2016年即興ディベートワークショップを始めてから、みんなで作ってきたテーマを紹介していきますね。

  • 日本政府は、タブレット授業を推進するべきである
  • 日本は、子供園を増やすべきである
  • 日本政府は、副業禁止を禁止するべきである
  • ネルフは、ガンダムを開発するべきである
  • 日本政府は、労働者が転職することを前提にした制度作りをするべきである
真理
あまり聞かないテーマばかりね。
全部、オリジナルテーマだよ☆

あなたの興味・関心をディベートにしていきます。「こんなテーマでディベートがやりたい!」と思ったら、その場で発案してください。

案外と、採用されます。5分でテーマを作るので、スピード勝負です。武器としての即決思考をお見せください。

4-2 リンクマップ・議論を作成する

テーマができたら、まずはみんなでアイディア出しをします。ビジネス系の勉強会でもよくありますよね。

ですが、アイディアをホワイトボードに書いて終わりではありません。書き出したアイディアをもとにディベートの試合をする!ということを忘れないでください。

そんなディベートの試合のたたき台となるアイディアの出し方がリンクマップです。

真理
リンクマップって何?
マインドマップのようなものかな。論点を洗い出す作業をみんなでする感じ。

リンクマップについては以下をご覧ください。

リンクマップの作り方

  • テーマに関係するキーワードの洗い出し
  • それぞれのメリット・デメリットを列挙
  • 細かい論点を分析して関連付ける

これは2016年の夏に作ったリンクマップです。この時のテーマは、東京都は都知事の年収を都民のアンケートによって決めるべき、でした。

リンクマップが作れるようになると、マインドマップも簡単に作れるようになります。マインドマップがお好きな方は是非とも一緒に覚えてください。

4-3 肯定側・否定側・ジャッジを決める

議論の方向性が見えてきたら、次に選手とジャッジの役割分担です。

  • 選手-肯定側と否定側
  • ジャッジの人数(偶数・奇数)

4-6人でグッとパーをして、チームを決めます。その後に、チームの代表者同士でジャンケンをして勝った方が肯定側。負けたほうが否定側です。

真理
本当にどっちになるかわからないのね。
うん、ここは驚いた。。

4-4 チーム内で議論を作成する

チームに分かれたら、10分~15分くらいで、作戦会議を行います。主に立論作成を行います。立論作成シートを作成したので、肯定側なら肯定側の立論作成シート・否定側なら否定側の立論作成シートをお渡しします。

 

4-5 試合開始 ※タイムテーブルに従って進める

立論スピーチと反駁スピーチの違い

タイムテーブルは先ほど紹介したものを使っています。

立論が4分、質疑2分、反駁3分が基本ですが、当日の進み具合によっては、立論を3分にして、質疑・反駁2分にするなどして細かい調整を行っています。

スピーチの順番・時間役割は、以下の用紙にそって進めていきます。

フローシート

ディベートの議論を書き留める用紙のことをフローシートと呼びます。

フローシートの書き方:ディベート試合編-フローシートを上手に書くコツ3つ

 

①肯定側立論-4分-

肯定側立論では、テーマの推進者として、「現状に問題があるからテーマを実行して改革するべきだ」と主張をします。

肯定側立論は、以下3つの仕事を行います。

  • 1)定義/概要を示す
  • 2)テーマを行動計画に落とし込む
  • 3)上記の行動計画からメリットを導き出す

詳しくは、下図の立論作成シートをご覧ください。

肯定側立論の作り方

肯定側立論の作り方については以下の記事を参照してください。

リアルでも有効!聴き手を扇動する「肯定側立論」の作り方!

②否定側質疑-2分-

肯定側立論直後に行われる否定側から肯定側に対しての質問タイムです。肯定側立論を最後まで聴いて、聞き取れなかったところ、理解できなかった点は必ずあります。立論直後には、必ず相手側から立論の内容について確認する機会が設けられています。

これを「質疑」「質疑・応答」「尋問」と呼びます。当ワークショップでは、質疑という言葉で統一しています。

否定側の質疑が終わったら、次は否定側立論です。準備時間は、1-2分程度あります。

③否定側立論-4分-

肯定側立論と同様にテーマを否定する理由を述べます。肯定側の定義や解釈、プランに問題がなければ、「定義は肯定側に従います」と述べ、自分たちの議論を主張します。

通常、否定側は「現状維持」を基本的な立場として、テーマを実行すると新たな問題が発生する、と主張します。この新たな問題を「デメリット」と呼びます。

ワークショップでは、否定側立論作成シートもお配りしています。構成だけ整えたので、アイディアをドンドンとお書き下さい。

否定側立論の戦略

真理
デメリットの他にもプランの不備を攻撃する、代替案を述べる、など戦略は様々ね。

④肯定側質疑-2分-

先ほどの、否定側質疑と同じです。否定側立論の内容について質問をします。

⑤否定側第一反駁-3分-

否定側第一反駁では、肯定側立論に対して反論をするパートです。「この部分が弱い」「この論点は成立してない」と思った論点があれば、否定側第一反駁で反論をしましょう。

否定側第一反駁は否定側立論と否定側第一反駁は、肯定側の議論に攻撃をするという点では、判別がつきにくいかもしれません。その時は、以下の覚えたかをしてください。

  • 否定側立論-「テーマを実行するべきでない」という理由を述べる
  • 否定側第一反駁-肯定側立論の弱点・成立してない論点を指摘する

否定側第一反駁からは立論のように新たな議論は作れません。進出議論(ニューアーギュメント)になります。また、次の第二反駁で肯定側立論に反論をしても、遅い反論として無効になります(レイトレスポンス)。

否定側立論と否定側第一反駁は間違えやすいですが、違いをまとめると以下の通りです。

⑥肯定側第一反駁-3分-

肯定側第一反駁では、否定側立論と否定側第一反駁の議論の両方に反論をします。ここで反論し忘れた議論は、認めたことになります(沈黙は同意)。

4分間の議論(否定側立論)と3分間の議論(否定側第一反駁)と計7分の議論を3分間で返さなければならず、肯定側のスピーチでは最も忙しいパートと言われています。

肯定側第一反駁攻略のコツは、次の肯定側第二反駁を意識して、絶対に残したい議論と捨てる議論の優先順位をつけて反論に臨むことです。

⑦否定側第二反駁-3分-

否定側の最後の議論です。これまでの議論をまとめて自分たちの議論の方が相手の議論よりも優れていることをジャッジにアピールして下さい。「この部分で勝っている!」と判断したら迷わずアピールをしましょう。

なお、このパートでは、立論のように新しい議論を提示できません。また、第一反駁のように肯定側立論に反論はできません。これまでの議論をチェックして生き残っている部分を参照しながら、議論のもう一度組み立てて、どの点が優れているかをジャッジに伝えて下さい。

⑧肯定側第二反駁-3分-

同じく肯定側の最後のスピーチです。仕事は殆んど否定側第二反駁と同じです。これまでの議論をまとめて、自分たちが優れている部分をジャッジに伝えるだけです。

細かい論点ひとつひとつに決着を付けながら、最後に自分たちが優れている点をアピールして、なぜテーマが肯定されるべきなのかを伝えましょう。ジャッジは、肯定側第二反駁を聴きながら、立論と内容が一貫しているかをチェックしています。

第二反駁の内容が立論と全く違えば、その時点で主張に一貫性がないと見なされ肯定側が勝てる確率はグンと下がります。

理想は、肯定側第二反駁の流れを意識して、そこから立論を組み立てることですね。

 

以上が、肯定側立論、否定側質疑、否定側立論、肯定側質疑、否定側第一反駁、肯定側第一反駁、否定側第二反駁、肯定側第二反駁の簡単な流れでした。

3-6 ゲームの勝敗決め

肯定側第二反駁が終わったら、ジャッジによる試合の判定です。選手同士で試合の決着はつけません。即興ディベートワークショップの初回の講座であれば、私がジャッジを担当しています。

大体、終わるのが17:00直前です。早めに終われば、残りの時間はみんなで試合全体の振り返りや次につなげるコメントをします。最近だと、みんなで雑談をすることも多くなりました。

5.【実践編】ディベートをはじめる方法即興ディベーターの非常識なスピーチ講座

ここまで読んでくれてありがとうございます。ここまで記事を読んでくれたということはディベートに興味・関心があるんだと思います。

「ディベート イベント・勉強会・サークル・セミナー」と検索をかければどこかの講座か勉強会のページにヒットします。日本でも大きなディベートの大会が1年に2回ほど行われています。

ただ、「ディベートなら何でもいい」という気持ちで参加をするのはあまりお勧めしません。

ディベートとは呼べないような内容で、数万円を平気でぼったくっている団体もありますからね。いくつか知っておいたほうが良いことがあるので、それをお伝えします。

5-1 ディベートのジャンルについて理解しよう

おおざっぱに分けてみました。

5-1-1 日本語か英語か

うちは完全に日本語です。ディベート団体にも、英語だけのディベート団体もあれば、英語と日本語両方に行っている団体もあります。

真理
ちなみに、論くん、英語ディベートはできるの?
いや、無理...。日本語だけ。。。

アカデミックディベートがその典型ですが、アメリカの大学で行われているディベートをそのまま輸入しています。日本でも、ESSと呼ばれる大学の英語団体が行っていますね。

ちなみに、私は英語の即興ディベートは、何とかできるくらいのレベルです。英語のアカデミックは未経験者です。

5-1-2 アカデミックか即興か?

先ほど、お伝えした通りです。アカデミックディベートと即興ディベートは似ているようで全く違います。

ディベートのスタイルはもちろん、主催者の考え方や目的も異なってきます。

こちらの記事が参考になるかと思います。

「たま。」主宰のひとりごと。「即興ディベート」

真理
やっぱり、即興ディベートはアカデミックに比べて安っぽいの?安酒とか言っているけれど。
いやー、ここで言っているのはアカデミックのような即興だから、少し違うんじゃないかな。

単に、アカデミックディベートが濃厚すぎるだけかと(笑)アカデミックディベートを信仰している方からすれば、即興ディベートは安酒に見えるのかもしれませんね。

5-2 ディベート団体の特徴について理解しよう

ディベート団体にも色々あります。

大学が主体で運営している団体、ビジネスパーソン向けのセミナー、こじんまりとしたサークル、精神修行をコンセプトにした合宿形式のもの・・・枚挙にキリがありません。

ここら辺については、4つのディベート団体という記事でまとめたので参考にして下さい。

ディベートセミナー

大学・教室エリア-大学団体が主催しているディベート講座。大会参加はほぼ必須
セミナーエリア-社会人を対象にしたディベートセミナー。参加料は法人価格
宗教・思想エリア-主催者が教祖化しているディベート講座。参加者は信者扱い
サークルエリア-4つの中で最もお気軽なディベート講座。ほぼイベント化している

ちなみに、即興ディベートワークショップは、サークルエリアです。大会に出る勢いでディベートには取り組んでいなければ、完全にワンデイオンリーですから。

参考記事ディベート勉強会の選び方-教室、セミナー、宗教、サークルの4種類

ディベート団体には必ず合う合わないが思いっきりでます。どれが一番あなたにマッチしているかはご自身の判断にお任せします。

5-3 初心者・未経験者にやさしいか?

どこの団体も初心者・未経験者は歓迎していますが、最初から丁寧に教えてくれるかと言われたら正直微妙です。案外と背中で覚えろ!という職人の文化です。まぁ、そもそもディベートの試合なんて実践してナンボですが。

確かに、教科書やマニュアルは用意されていますが、初心者が使いこなせる代物ではありません。専門用語のオンパレードです。そもそも、ディベートを教える人が、自らディベートをしません。というより、できません!ここは個人的にも不思議です。

もちろん、現役に選手はディベートの試合ができるので、その人達に食らいつく覚悟で学べばよいでしょう。

この点に関しては、過去に私も悩みましたが、とりあえずこのサイトを日本一のディベート専門サイトにしてディベートのノウハウは、全て無料で拡散させることにしました。(頑張ります)

ワークショップでは、当サイトの中から重要な部分だけを、ピックアップして資料を配布しております。

 

6.ディベートを通じて得られるスキル-2017年版

さて、ディベートを通じて得られるスキルは何でしょうか?一般的に言われているのは、この6つですかね。

  1. 論理的思考力・批判的思考力
  2. スピーチ力・表現力
  3. 傾聴力
  4. 情報収集力
  5. 異なる立場で物事を考える力
  6. 意思決定力

なんだか素晴らしいスキルがたくさん身につくといわれていますが、ディベート経験者からするとホントかよ?と突っ込みたくなります。単なるキャッチコピーで終わっているような気がします。(笑)

真理
え?身につかないの?
ディベートをすれば身につく、というよりどこでどんなディベートをするかじゃないかな。

ここは凄く大事です。何も考えずひたすらディベートの練習に明け暮れても、ディベートの試合で勝つスキルだけが身につくだけで終わります。ディベートの場ではメチャクチャ強いけれど、ディベート以外の場所では戦闘力が5に戻る人もいます。

(かつての私がそうでした。。。今でもそうかも。。。)

ここら辺は、大事なのはディベートそのものをすることではなく、何を実現したくてディベートをするのか?を事前に決めておいて、どの団体が自分に合っているかを決めることですかね。この時点で、あなたのディベートはほぼ成功です。

  1. 即興力-とりあえず言葉で表現する技術
  2. ディベートのスキル全般-選手のスキル、ジャッジのスキル、運営者のスキル
  3. 企画力-ゼロから色々と創り出す力。その場でテーマを決めてみんなでその場でディベートを作っています

などですかね。ちなみに、最近多いのは、最後の学校の授業や会社の会議でもディベートにチャレンジをしてみたいというお客様です。年内までにディベート運営マニュアル的なものを作るので是非ともご活用ください。

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