ローカルルールかもしれませんが、日本ディベート協会やディベート甲子園で定められている鉄の掟でもあります。
公式戦に参加をする人は覚えておいてたほうがよいルールだと思ったので、ここに載せました。
ディベートの公式戦では、ひとりの選手が第一反駁と第二反駁を連続で担当することが認められていません。これを連続スピーチ禁止といいます。
はじめに
1.連続スピーチとは?
ひとりの選手が「第一反駁」と「第二反駁」の両方を担当することを連続スピーチといいます。他にも、1チーム2人でパートは全部で4つのときに、ひとりの選手が「立論」「質疑」『第一反駁」「第二反駁」のうちの3つ以上のパートを担うのもあまりよく思われません。
ここは文章だけで説明をしても解らないと思うので、図にして解説をしていきます。
この4人にも協力をしてもらいましょう。
1-2 ひとりの選手が第一反駁と第二反駁の両方を担当するケース
NGです。
第一反駁と第二反駁の担当者が同じですよね?明らかに連続スピーチとみなされます。うちの即興ディベートワークショップでも、このチーム編成はあまり推奨していません。
なので、以下のチーム編成にすることをお勧めします。
OKです。
質疑と第一反駁はなるべく同じ人が担当するのが望ましいです。詳しいことは後からお話をします。
さて、次は2人チームの場合です。
1-2 立論と質疑-1反と2反でのチーム編成は?
NGですが・・・場合によってはOKです
立論と質疑を同じ人が担当して、第一反駁と第二反駁を別の人が担当するケースですね。ディベートの公式戦ではNGになります。ですが、うちのワークショップでは否定側に関してのみこのルールを認める場合があります。
なぜなら、否定側立論は、肯定側直後に即興で仕上げなければならない場合もあります。
例えば、肯定側の立論があまりにも予想外すぎて、事前の打ち合わせが全て無駄になり、本当にゼロから立論を組み立てなければならなくなった場合です。
例外中の例外ですが、このようなケースは過去に3回ほどありました。即興ディベートでは、立論は各パートの中で最も難しいポジションです。
このような例外に備えて、即興ディベートワークショップでは、立論担当と質疑担当の連続スピーチをすることを認めています。
アカデミックディベート出身の方は、このルールに納得されないと思いますが、案外と誰かが決め手ルールに従ってディベートをするよりも、自分たちでひとつひとつを検証したほうが色々と発見がありますよ。
ただ、このルールは公式戦ではNGです。絶対に覆らないと思ってください。
1-3 立論-質疑-第一反駁の連続スピーチは?
NGです。
ディベート大会のガイドラインには書かれていないところもありますが、このチーム編成も認められない場合が多いです。
「なぜ4パートあるのに、1人の選手が3パートを担当するんだ!?」と指摘を受けます。どんなに説明をしても聴いてもらえないので、潔く従って、いずれかのチーム編成にしてください。
1-3-1 立論&第二反駁と質疑&第一反駁の編成
OKです。このチーム編成なら、絶対に文句は言われません。
ディベート業界では、このチーム編成がいちばん理想だと言われています。「質疑と第一反駁を担当しているのが同じ人だから、連続スピーチになっていないか?」と指摘がありそうですが、その通りです。明らかに連続スピーチです。
それでも、第一反駁と第二反駁を同じ人が担当しなければ何ら問題はありません。ディベートの大会で問題になるのは、ひとりだけ強い選手が第一反駁と第二反駁を担当してワンマンプレーに走ることですから。
1-3-1 立論&第一反駁と質疑&第二反駁の編成
このチーム編成も問題はありません。ディベートの試合では、前半のスピーチでどれだけ多くの議論を提示できて相手にプレッシャーを与えられるかも勝つうえで大事なので、上図のように早口の人を立論や第一反駁に回すのは、有効な戦略といえるでしょう。
3.ディベートのルール一覧
最後まで読んで頂きありがとうございます。
ディベートのルールについては以下の記事に全てまとめました。即興ディベートワークショップでは、全て以下のルールに従ってディベートをしています。
- ■お互い気持ちよく試合に取り組むためのルール
- ■シッカリと議論に集中できるためのお決まり事
- ■ゲームとして両選手がフェアに戦うために必要なルール
9つもルールがあって難しく感じるかもしれませんが、頭で理解するよりは実際にやってみると、「なんだ当たり前じゃん」と男思えるようなルールばかりなので、あまり身がまえないでくださいね。