ディベートのルール5.判断材料-原則、試合の中で提出された議論のみ-独断と偏見はNG

2016年9月4日

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ディベートのルール・禁止行為

ディベートのルールについてです。ややジャッジ向けのルールに踏み込みますが、ディベートの試合をするのであれば是非とも覚えておいてください。

選手にとってジャッジがどのように試合を判断しているかを知るのは非常に大切になりますから。内容はいたって簡単です。

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はじめに

1.判断材料とは?

ジャッジが試合を判定するときの材料です。原則、試合で提出された議論だけを元に試合を判定することになっています。逆に考えるなら、その議論がいくら重要でも、その試合の中にその議論が提出されていなければ判定の材料にすることはできません。

1-1 判断材料は試合に出てきた議論のみ

例えば、「教科書を電子化するべきである、是か非か」というテーマでディベートをしたとします。その議論の中で登場したのは、子供たちの学習効果に対する議論のみでした。

  • 肯定側「電子化することで、昔の教科書も参照できるので学習効率がアップする」
  • 否定側「電子化すると、子供たちの目に負担がかかる。機械音痴の子供は苦労する」

と、争点が全て子供たちだったとします。

この場合、ジャッジが独自の判断で、「いや~、子供たちの視点は大事だけれど、本来議論をするべきなのは、現実的なコストの話で・・・・」と自身の判断を試合に持ち込むことは許されません。

ジャッジは、試合の中の議論だけで勝敗を判断しなければならないルールがディベートにはあります。

 

1-2 ジャッジが議論に介入をしてもよい場合

あまりにも選手の方から積極的な立証がなく、試合を決める決定的な判断材料がないと判断したら、ジャッジは議論に介入をすることが認められます。但し、この場合は、以下の3つをしっかりと説明しましょう。

  • 「●●までは、××になるのではと評価しました。」
  • 「但し、××の決着がつけられませんでした。なぜなら・・・」
  • 「よって、この部分は自身の判断を入れました。以下・・・」

と、どこまでが試合の中から参照できたか、どの議論が抜け落ちているから判断ができなくなったか、どのような判断を入れたか?など全てに理由を加えて説明をして下さい。

ここでのポイントは、ジャッジが独自の判断を加えたり、議論に介入をするのは仕方ないと選手に思わせるような説明ができるかどうかです。

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2.選手がするべきこと

ディベートの試合をするときは、ジャッジに対して決定的な判断材料を与えることに徹して下さい。逆にいうなら、ジャッジに迷わせずに「この試合は肯定側/否定側の勝ちにしました」と言わせることです。ここは立論と反駁に分けて説明をします。

2-1 「立論」-絶対に投票する理由を伝える

簡単にいうと、立論のタイミングで投票理由を明確にすることです。方法は2つあります。ひとつは、試合の判定基準を示すことです。そして、もうひとつは、「重要性」「深刻性」を固めることです。

2-1-1 試合の投票理由を示す

判定基準とは、言ってみれば、選手が自ら試合をどのように判定するのか?その基準を立論上で示すことです。

例えばビジネス系のテーマなら「この議論は儲かるか儲からないか、で判定をして下さい」と立論のいちばんはじめで伝えることです。こうすればジャッジは、儲かるか儲からないかで試合を判定するようになります。

2-1-2 「重要性」「深刻性」を固める

いきなり専門用語を出して恐縮です。重要性/深刻性とは、立論スピーチで提示する要素ひとつです。

簡単に説明をすると、以下になります。

  • 重要性-主人公が問題を解決するべき決定的な理由
  • 深刻性-発生する弊害を絶対に回避するべき理由

ジャッジは試合を最後まで聴いて、この2つを厳しくチェックしています。ジャッジによっては、重要性や深刻性が成立していないと判断をしたら、それを理由に立論を無効と判定して負けにする可能性もあるので注意して下さい。

 

2-2 反駁-比較をする

比較とは、自分たちの議論が相手の議論よりも優れていることを試合を通してアピールすることです。

「言いたいことは言い切りました。判定はお任せします!」ではなく「相手選手よりも自分たちの方がこの点で勝っていました。よって、この試合は、私たちに投票して下さい。」とジャッジに指示をすることです。

極力ジャッジには考えさせないことです。ジャッジを自由に考えさせると本当にロクなことがありません。

これはビジネス・恋愛でも一緒ですよね?お客さん・相手を考えさせると、それ自体がストレスとなりあなたが本当に要求したいことは通らなくなります。理由を加えて断定的にビシッと伝えた方が人は動いてくれます。

2-3 まとめ

やや本題からそれて申し訳ございません。本記事を通してあなたに理解してもらいたいことは、3つです。

  • ジャッジは試合の中で提出された議論の身を判定の材料とする。ジャッジが独自の判断材料を用意することは認められない
  • 例外として、試合の中で登場した議論だけで判定が付けられないと判断したら、自ら議論に介入してもよい。但し、理由は必要
  • 選手は、なるべくジャッジに考えさせないこと。「ジャッジ任せは風任せ」。ジャッジに指示をするくらいがちょうどよい

ですかね。是非とも実践してみて下さい。

3.ディベートのルール一覧

最後まで読んで頂きありがとうございます。

ディベートのルールについては以下の記事に全てまとめました。即興ディベートワークショップでは、全て以下のルールに従ってディベートをしています。

9つもルールがあって難しく感じるかもしれませんが、頭で理解するよりは実際にやってみると、「なんだ当たり前じゃん」と男思えるようなルールばかりなので、あまり身がまえないでくださいね。

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運営者情報

フリーランスのウェブデザイナー。元ディベート好き。30代でニートになる。2015年に本サイト:インプロ部がヒットして、副業ディベート講師として活動。 ホームページをゼロから収益化した実績が認めれ、35歳からウェブデザイナーになる。ウェブ制作会社・デジタルマーケティング会社を渡り歩き、複数社で経験を積み、現在はフリーランスのウェブデザイナーとして活動中。セミナーやオンライン相談の実践者として、現在は個人事業主の方向けにディベートやWordPress制作×集客を教えている。事業者の専門性をカタチにしたいと考えて、屋号は木村専門研究所に変更

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