ディベート否定側戦略-トピカリティー!言葉の定義で勝つ!

2016年2月11日

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トピカリティーディベート

「よい会社」の定義は人それぞれです。ところが定義や解釈がバラバラでは議論もズレていきます。

トピカリティーとは、肯定側のプランや定義付けがテーマの範囲内で行われているだろうか?ズレていないだろうか?とチェックをすることです。

肯定側は、プランや定義をある程度自由に設定することができますが、あくまでテーマの範囲内であることがです。本題からずれていたら、議論全体が間違った方向に進んでしまいます。ジャッジが厳しくチェックをする部分でもあます。これを論題充当性とも呼ばれています。

否定側が積極的に、プランや定義付けがテーマからズレていると指摘して、肯定側の定義付けやプランを無効にすることをトピカリティと呼びます。

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はじめに

1.トピカリティーの証明方法

「肯定側の定義やプランは間違っています。」と主張しても、認められません。ジャッジは必ず「なぜ、間違っているのか?」と思うでしょう。

定義付けや解釈がどのように行われるべきか?今回の試合はどのように解釈をしたのか?なぜテーマとのずれが生じたのか?試合全体にどのような影響があるのか?などひとつひとつを明確にしなければなりません。

以下、トピカリティーの証明方法を4つ説明します。

  • 基準|定義付けや解釈がどのように行われるべきか?
    言葉の定義やプランが本来はどのように決められるべきかを示す。よくあるのが、日本語ディベートは日本語で行っているため、広辞苑を参照するべきである
  • 解釈|今回の試合はどのように解釈をしたのか?
    今回の試合で肯定側がどのように言葉を解釈して、プランの設定や定義付けをしたのかを明確にする
  • 逸脱|どこでテーマとのずれが生じたのか?なぜか?
    具体的に、どの部分がテーマとズレているのか、間違いなのか、満たしていないのかを指摘する
  • 影響|試合全体にどのような影響があるのか?
    肯定側の定義よりも否定側の定義を採用するべきなのか?一部の議論を無効とするのか?無条件で肯定側の負けにするのか?

意外と説明することがあります。

文章だけだと抽象的すぎて解りにくいと思うのでいくつか例を用意しました。

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2.トピカリティーの具体例

◆テーマ:「ユニクロは高価格帯商品を販売するべきである」をテーマにしましょう。

  • プランA|100,000円のコートを販売します。
  • プランB|20,000円のメンズスーツを販売します
  • プランC|10,000円のセーターを販売します

この場合、「高価格帯商品」の定義がポイントになってきます。「何をもって高価格帯商品」というのか?ですね。

プランAは、高価格帯の商品と言えますよね。では、プランBはどうでしょうか?

メンズスーツが20,000円を、高価格帯商品と呼ぶには厳しいかもしれません。

さて、プランCは?確かに他の商品と比べると少し高いかもしれませんが、高価格帯となると微妙です。

もしもあなたが否定側なら、「10,000円のセーターは、高価格帯ではない」と主張しなければなりません。理由もセットで。

最後の最後で、10,000円のセーターが高価格帯商品ではない!という結論になれば、トピカリティーは成功です。

過去の試合より
実際に、これは過去にこのテーマで試合をしていて、ありましたね。彼が提示した額は15,000円でしたが、ものの見事皆から突っ込まれました。

3.トピカリティーの長所・短所

トピカリティーの長所と短所をまとめると以下の通りですね。

  • 長所、利点
    • 一度決まれば勝率は一気に上がってしまう
    • 肯定側のビックリプランが来ても、トピカリティーを打てば冷静に対処できる
  • 短所、欠点
    • 議論よりも言葉遊びに走りがちで生産的とは言えない
    • 評価の仕方がジャッジによって大きく異なる

肯定側が変なプランを打ってきたら、その対策としてトピカリティーを打つのは構いませんが、対策ぐらいにとどめておいた方がよいでしょう。積極的にトピカリティーを狙って勝ちに行くディベーターもいますが、ジャッジからはあまり好まれません。

過去の試合より
同時に、グレーなスパイクプランを打つ肯定側もジャッジからはあまり好まれません。

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運営者情報

フリーランスのウェブデザイナー。元ディベート好き。30代でニートになる。2015年に本サイト:インプロ部がヒットして、副業ディベート講師として活動。 ホームページをゼロから収益化した実績が認めれ、35歳からウェブデザイナーになる。ウェブ制作会社・デジタルマーケティング会社を渡り歩き、複数社で経験を積み、現在はフリーランスのウェブデザイナーとして活動中。セミナーやオンライン相談の実践者として、現在は個人事業主の方向けにディベートやWordPress制作×集客を教えている。事業者の専門性をカタチにしたいと考えて、屋号は木村専門研究所に変更

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