抽象度とは何か?抽象的との違い!高める方法・実例あり

2019年8月3日


いきなりですが、あなたは「抽象度」という言葉をご存知でしょうか?知る人ぞ知る、脳科学者の苫米地英人さんが布教させた言葉ですね。

ディベートの講師をしていると、この苫米地氏の信者らしき人とよくお会いします。この言葉を彼らはアヒルのように「ちゅうーしょーど」と口にします。

ああ、この人たち苫米地さんの手の上で転がされているなぁ」と思ってしまったりもします。(すみません)

今回は、そんな苫米地氏が提唱する「抽象度」について解説しています。

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もくじ

抽象度とは?

抽象度とは、論理学や哲学の用語で、「情報量の度合い」を表す言葉です。

どれだけ高い視点で物事を包括的にとらえることができるか?になります。

「抽象度」は苫米地英人さんの造語?

冒頭でもお伝えした通り、この「抽象度」という言葉を広めたのは、脳科学者の苫米地英人博士です。私も、抽象度という言葉は苫米地氏の本で知りました。

苫米地英人とは?

現在は脳科学者や認知科学者として知られていますね。元々は上智大学のディベート部にいて、カーネギーメロン大学で脳科学を学び、洗脳の専門家として活動をしていました。

著書は、200冊以上あり、いまは何の専門家なのかわかりませんが、苫米地氏の本を読むと、既存の学問や自己啓発書で言われていることを脳科学の文脈に落しこんで、再構築しているのがお分かりいただけます。

そういった器用なことができるのは、苫米地氏の抽象度の高さでしょう。

抽象度が高い状態とは?

抽象度が高いは、他の人よりも2つぐらい上の視点で物事を捉えることができる状態です。

この抽象度の高さが顕著に出るのは、町おこしなどのイベントを企画するときですね。

例:「地元を盛り上げる」

  • 抽象度が低い:近所や地元だけを盛り上げようとする
  • 抽象度が高い:地元の枠を超えて、戦略を練ることができる

地元の人たちが集まって会議をしても、企画を立ててもどうしても活動が内向きになってしまいます。その街に来るような企画は中々思いつかないものです。

一方で、抽象度が高いと、その地元だけではなく、鉄道>都道府県>国と広い単位で物事を捉えることができます。

八王子を例にしてみましょう。

駅名-鉄道-都道府県-国というカテゴリーで情報を整理してみました。

個人的な話で恐縮ですが、私も地元・八王子にはできる限りの貢献したい気持ちはあります。そのために選んだ方法は、八王子の外で活動をすることでした

現在は山手線中心でワークショップや講座を開催する形で活動をしています。そして、その人たちが八王子を知ってくれて、私をきっかけに八王子に足を運んでくれれば、結果として八王子に貢献をしたことになるのです

何か目的があったときに目を向けるのは、その目的の内側ではなく、外側に向けたほうがより高い抽象度で物事を考えられるようになります。

抽象度を高める方法

より大きな視点で物事を捉える!
これに尽きます。

  • 【会社】自身の職務>組織・チーム>会社>業界>社会
  • 【仕事】知識>実践>顧客価値>顧客生涯価値(LTV)
  • 【Web制作】デザイン>ディレクション>マーケティング

例えば、ウェブデザイナーとして活動をしています。但し、私のお仕事はお客様のウェブサイトを作ることではなく、お客様の企画や戦略を実現させることです。そして、実現させて、更にお客様がコンサルタントに頼らずに、自ら事業の戦略を立案デキて、実行できる状態になること。

本業はWebデザイナーであり、Webサイトを作ることですが、常にお客様のお客様を想像しながら、日々、HTML+CSSを打っています。

https://kimu-labo.com/

この視点を疎かにすると、スタイリッシュでオシャレなサイトこそできても、お客様のお客様に届かないウェブサイトになってしまいます。

抽象度が低いと、お客様の要望に従い、HTMLやCSSを打つだけの作業になってしまいます。また、仕事そのものもデーター入力と同じになってしまい、やりがいを失ってしまいます。

逆に、抽象度をあげて物事を考えられる方が、仕事の単価はあがり、また質の高い仕事ができるようになります。

抽象度と抽象的の違い-むしろ対義語

抽象的抽象度という言葉は似ているようで全く違います。

  • 抽象的:物事の表面だけを漠然と捉えているだけ
  • 抽象度:具体的な部分から全体を包括的に捉えている

「的」はPointであり、「度」はLevelです。つまり、抽象的とは、漠然としたPointを捉えているだけの状態であり、抽象度が高いとは、ひとつひとつのPointから全体を俯瞰して捉えている状態だと言えるでしょう。

結果、相手のレベルに合わせて、具体的にも、抽象的にもなれるのです

逆に、よく「抽象的」と言われる人は、この漠然としたPointでしか、物事を見れない人です。

抽象的な話をすることは間違いではないですが、「具体的にどういうことですか?」と質問されて、上手に答えられない人は、ただの「抽象的」な人です。

抽象的な人の例

これはよくホームページ営業の人が言葉にすることです。

ホームページを作ると、1.事業がみんなに知ってもらえて、2.見込み客様からお問合せを頂けて、3.売上がアップしますよ。

いかがでしょうか?

確かに間違ってはいません。

しかし、お客様から

表面上はその通りだと思うのですが、実際に構想通りになりますかね?その道筋についてもっと詳しく教えてもらえないでしょうか?

とツッコミを受けて、その人なりの答えを導き出せなければ、ただの抽象的な人だと思われても仕方ありません。一般化できる話ができたら、次は目の前の人に対して個別の事例を差し出すステップがあります。

具体的な話がたくさんできて、はじめて抽象度の高い人になります

抽象度が高い=超具体的な人

抽象度の高い人は、相手に合わせて具体的に落とし込むことができる人です。聞き手の質問や疑問に合わせて、万人に伝わるポイントを抑えながらも、その人に届くような言葉や伝え方を巧みにチョイスできる人です。

実際に、私はWeb制作をする前にお客様に対して、ここまで伝えます。

  1. まず、お客様が思わずGoogleに入力しそうなキーワードはないですか?実際にお客様がどんなことに悩んで、検索エンジンに入れるキーワードについて調べていきましょう。(問題解決の視点)
  2. とりあえず、30記事くらいを書いてみて、様子見をしましょう。どの記事が読まれているかをGoogleアナリティクスで調べていきます。
  3. キーワードからお客様のニーズを把握できたら、今お手持ちの商品やサービスをお客様のニーズに合わせていきましょう。
  4. 期間はだいたい半年間ぐらいです。デザインは後から考えても大丈夫です。まずは骨組みを作っていきましょう。

1.SEO・マーケティング、2.Web制作、3.販促プロセス、4.業務プロセスや進捗の視点

実際はこれ以上伝えますね。

最近は、本業・副業共に、コードを書いている時間よりもメール文章を書いている時間のほうが長いですね。

個人的には悩みです。

もちろん、これも「ウェブ制作」という役割ではなく、「仕事」という単位で物事を考えているからです。前者よりも後者のほうが高い抽象度が求められて、より具体的な情報を差し出すことが要求されます。

但し、気を付けるべきことは、自分のアウトプットが追い付かないような抽象思考を持ってしまうと、ただの抽象的な人で終わってしまうことです。

結果、「あいつは本を読んで色々と知っているけれど、実践では何もできない役立たず」と不名誉なジャッジを下されてしまいます。

抽象度が高い=抽象的にインプットができて具体的なアウトプットができる状態

いちばん危険なのは、「学者・評論家タイプ」です。

正直、左下の「無知の知」の人よりもキケンです。理由は先ほど説明した通りです。

逆に、最強なのは、右下の「実務家・プレーヤー」のタイプです。この人たちはキッカケさえあれば、抽象度はドンドンとあげることができます。質の高い理論や情報に触れて、自分が経験してきたことをリンクさせればいいわけですから。

先ほどはウェブデザイナーは抽象度が低いレイヤーにいるといいましたが、マーケティングの現場にいちばん近いところでアウトプットができる美味しいポジションにもなりえます。また、お客様からいちばん相談される存在にもなりえるのです。

もちろん、これはウェブデザイナーに限りません。現場や実務に近いところで手足を動かしている人ほど、抽象度の高い思考を身につけたときに、実務でパフォーマンスを上げることができます

但し、どこかでいちど自分の行ってきたことを棚卸して、じっくりと考える機会があるとよいですね。(たぶん、そこらへんに適しているのがコーチング)

 

まとめ:抽象度をあげる方法は?

具体的なアウトプットを繰り返し行う!
に尽きます。

逆にやってはいけないのは、思考の世界に入り込んでしまうこと。その時は、抽象度が高い思考が身についているような錯覚に陥るのですが、実際は言語化できない情報を頭にたくさんため込み、頭で解っているけれど、人に上手く説明できない・・・なんて状態になっているかと思います。

頭で解っているけれど、人に上手く説明できない状態=頭で解っていないだけ。

もしくは、わかっているだけで、できない人!かも(笑)

おススメのエクササイズ

  • 動詞表現を意識的に使う(形容詞表現は避ける)
  • コードをたくさん打つ
  • 創作活動に励む
  • 長文の文章をたくさん書いてみる

大切なのは、絶やさず頭を動かしていること。同時に口や手足を動かて、何かを作りだすことですかね。

思考の抽象度だけをあげようとしても、結果、「抽象的な人」になり、「私、抽象度高い!うぇーい♪」となっているだけのイタイ人になります。

あ、これ過去の自分に言っています。ディベートだけをやっていたころは、本当に頭でっかちの抽象的な人でした。それが悔し手くて、WebデザインやWordPressを覚えました。

余談&まとめ:抽象度なんて上げる必要はない

思考の抽象度は、質の高い体験を積み重ねれば、自然とあがっていきます。それに伴い具体的に行動をする力も身に尽きます。どっかの変なセミナーに行って、無理をして抽象度あげようとしないことが大事ですね。

その時点で抽象度が恐ろしく低い人になります。(できれば、その講師よりも高い抽象度で物事を考えてみて下さい)

いっきに抽象度をあげることは難しいと思います。おそらく、苫米地さんのコーチングを受けても抽象度は上がらないでしょう。(一瞬、抽象度があがったような錯覚は得られるかもしれないが・・・)

目の前のことを一生懸命やっていていれば、自然と物事を高い視点で捉えられるようになります。

変に背伸びをしないことが大事ですかね。

また、苫米地信者の方は、抽象度!抽象度!抽象度!と叫ばないほうがいいと思います。

あれって、苫米地さんが商売のために作った概念で、その言葉に囚われている限り、苫米地さんの手の上で転がっているだけですよ。

抽象度が高くなっているような錯覚をしているかもしれませんが、実は超低い人です。

逆に、「抽象度」という言葉を巧みに使って、そういう層を作れるから、苫米地さんは凄いと思いますね。

ホント、あの人はディベートを使いこなしている。

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著者情報

ディベート講師・ブロガー→ウェブデザイナー・ワークショップ講師。元・ただの「ディベート好き」。2015年に作ったWordPressサイト「インプロ部」がヒットして、ディベート講師になる。その後、WordPressでホームページをたくさん作り、ウェブデザイナーになる。ウェブ制作会社・デジタルマーケティング会社を渡り歩き、複数社で経験を積み、現在はフリーランスのウェブデザイナーとして活動中。専門家・専門職・専門事業者様向けのWordPressページを制作中。本ページのデザインが「アレ」なので、2020年に「木村専門研究所」を立ち上げる

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