どうも。こんにちは。木村です。
ちょっと今日は、私の大好きな言葉「競争」・・・についてお話をしたいと思います。
いきなりですが、あなたは競争が好きでしょうか?
私は、競争そのものは大好きです。ですが、世間一般で言われている競争はあまり好きじゃないんですね。
競争の基準を自分で設定して、その基準を他の基準とぶっつけるのが大好きです。
目次
1.そもそも競争とは何か?
一般的には、何かの分野で相手と優劣を競うことだと理解されていますね。
1 互いに同じ目的に向かって勝敗・優劣をきそい合うこと。「生産高を競争する」「競争力がある」「生存競争」
2 生物の、ある生息空間や食物をめぐる相互作用。異種どうしの種間競争と同一種どうしの種内競争がある。
私たちの考える競争は、前者のお互いが同じ目的に向かって勝敗や優劣を競い合うことです。
学校のテスト、受験戦争。就職活動、出世レース、年収、社会的地位、アイドルグループのCDの売上
など、幼少期の頃から私たちは競争に参加をするように組み込まれています。
あなたは競争が好きですか?
この質問にYESとはっきりと答えられる人は少ないかと思います。なぜなら、
個人個人のステータスを競う形の競争もあるでしょう。この競争に参加をすることにより、私たちは切磋琢磨して、自分を磨こうとするわけですね。
資本主義は、こういった同じ人たちを競わせることで成り立っていることは否めません。
対して、今回論じたいのは、
ディベートも、議論を通して賛成側と反対側の説得力の差を競うわけですから、典型的な競争ですね。
即興ディベートワークショップでも、競争が好きな人と嫌いな人が極端に分かれます。競争が好きな人は本当に好きですからね。そして、人と争うのが嫌いな人は、「競争」という言葉を聞いたときに、顔が固まります。
そんな風景を見ながら、「もしかしたらみんな競争の本質について解っていないのでは?」と思ってしまうのです。
・・・みんな・・・私が解っている、という意味でもないですがね。
そんなわけで、ディベートという場を通じて私が競争をどんなふうに捉えているかをお伝えしていきます。
2.競争そのものからは逃げられない
先ほどは、子供の競争から大人の競争をするようにすれば、競争するステージを選べる、競争そのものをデザインできる、となんだか甘っちょろいことを言いましたね。
さて、ごめんなさい。今度は少し辛口です。水を飲みながら読み進めて下さい。
2-1 選ばれなければ先に進めない
競争から逃げられない理由は、何をするにしても私たちは人から選んでもらわないと先に進めないからです。
人から選んでもらうことが全て
そして、私たちは人から選んでもらうために、自分の意志とは関係なく競争をすることになるのです。先ほどの漫画家志望を例に説明します。
2-1-1 出版社から選ばれる必要がある
漫画家を目指すのは自由ですが、出版社があなたのマンガを雑誌に投稿すると決断をしなければ先には進めません。
出版社の営業担当があなたのマンガは他の漫画家志望の人よりも、多くの人から読んでもらえると判断してもらう必要があります。
2-1-2 営業担当→上司→責任者
いきなり出版社の話をしても、イメージがわかないと思います。まずは、どこかの出版社で勤めている営業担当ですね。あなたの原稿がある営業担当の眼にとまったとします。この時点で、あなたの原稿は採用担当から、「一見する価値はある」と選ばれました。
さて、そこからです。その採用担当は、本社にあなたの原稿を持って帰って上司に見せるべきかを判断するわけです。「一見する価値はある」から「上司に対してプレゼンをする価値がある」という決断をさせなければなりません。
もちろん、一回では終わりません。その上司が認めても、更に上の上司にあなたの原稿を週刊誌に掲載するべきと伝えるのです。
2-1-3 上に行けばいくほど選択肢は増える
嬉しいのか残念なのかは別として、上に行けばいくほど他の候補者と比較検討されるようになります。
出版社となれば、多くの人達が原稿をもちこみます。そして、上に行けばいくほど、質は高いものとなるでしょう。ワンピース並みの作品を描いている漫画家の卵さんがいるかもしれません。
そういう人達とあなたの作品は比べられるわけです。言い方は悪いですが、あなたがレストランでメニューを選ぶように、出版社の人達はあなたの作品を他の作品と比べて選んでいます。
2-2 夢をあきらめても競争からは逃げられない
漫画家になるのは難しいと判断して、漫画家の道をあきらめたとしましょう。それでも、マンガに携わりたいから、アシスタントや編集者を目指すとします。夢をあきらめて現実的な道を選んだつもりが、次の競争が、あなたを待っています。
「あー、漫画家は難しいなー。とりあえず、アシスタントからスタートするか―」という感覚では務まりません。アシスタントになるにも、編集者になるにしても、誰かがあなたを採用するから成立します。もしも、あなたではなく他の人を選んだら、それまでです。
あなたと同じような人がたくさんいるかもしれませんし、あなたより若くてスキルがある人もいるかもしれません。漫画家を諦めるまで、他のできたことをマンガを描くためだけに使った時点で不利になるでしょう。
例えば、ワンピースの作者である小田先生も90年代はジャンプに自分の作品を掲載できず、るろうに剣心で有名な和月先生のもとでアシスタントからスタートしました。
これも、和月先生が小田先生を選んだからこそのお話です。もちろん、和月先生がネコの手も借りたいほど忙しくて、誰でもよかったのなら別ですが、正直そんなことは解りません。
あなたはこの競争にどの程度コミットしているかは解りませんが、少なくともあなたが見えていないところで、色々な人があなたの「なりたい」を実現するために、「選ぶ」という作業をしています。そして、これこそが競争なのです。
2-3 仕事選び・就職活動がその典型
私自身、30を超えて、2回ほど無職になったことがありますが、その時に感じました。
20代の頃は、「若い」という理由なだけで、いくらでもチャンスをゲットすることができますが、30になればチャンスがドンドンと狭まっていきます。背筋が凍るほどその恐怖を感じました。
まぁ、無職になったといっても、就職活動を必死にやって2週間以内には仕事を決めることができたので、ニートにはなりませんでしたがね。
ニートを支援するNPOをクビになってニートになった過去もありますが・・・
それでも、とりあえず仕事に困っていないのは、私が今働いているところの採用担当者(責任者)から選ばれたからです。もちろん、自慢ではありません。たくさん落とされてもいるので・・・。
そんなわけで、人から選んでもらわないと先に進めないということを覚えて下さい。
子供の競争でも大人の競争でも共通していることは、あなたの選んだ道には、同じようなライバルがたくさんいます。そして、残念なことに、私たちの社会はみんながみんななりたい自分になれるわけではありません。
特に男性は、この子供の競争を好みます。そして、女性は大人の競争を好む傾向があります。
その基準は、他人が作ったルールの中で競争をするか、自ら競争のルールを作れるか、の違いです。
決定的な違いは、他人が決めたルールによって行われるか?自ら競争のルールを作ることができるか?
「ライバル企業の●●社ではなく、あなたのところから買います」とお客さんから選んでもらえる状態ですね。どんなによい商品・サービスを作ってもお客さんから選んでもらわなければ意味がありません。
パソコンのOS→Windows
検索エンジン→Google
SNS→facebook、Line
Windowsが、これまでに競争に勝ったからです。検索エンジンを利用するときに、GoogleやYahooを利用する場合も同じです。同じように検索エンジンを提供している会社はたくさんあります。GoogleやYahooが私たち所費者から選ばれたからです。
寡占市場について詳しく知りたい方は、「競争優位とはどういう状態か?独占市場と寡占市場の違い」をご覧ください。Microsoft、Apple、Googleを例に解説をしています。
競争戦略の話に戻ると、競争戦略の世界では、ベンチャー企業や大手ではない企業がMicroSoft、Apple、Googleのような業界No1企業と同じ市場の中でどのように戦っていくか、この点について説いています。
1-4 競争=生き残ること
「競争=特定の業界でのトッププレーヤーになること」と考えている人がいるようですが、違います。ライバルに勝つことばかり考えて、経営がガタガタになったら本末転倒ですからね。
ナンバーワンやオンリーワンになるのは、競争で負けないための手段であり目的ではありません。
抽象的な話が多いので具体的な質問をしてみます。
【質問1】検索エンジンサービスを提供しているYahooやBingは、Googleに勝とうとしているか?
【質問2】あなたが人材・教育サービスの事業を始めたら、リクルートやベネッセと真っ向勝負をするか?
【質問3】個人でサイトを運営したら、同じキーワードで大手メディアとPVで争うか?
本音では「業界No1に勝ちたい!」と思っていても、実際はそんな無謀なことはしないでしょう。リソース(ヒト、モノ、カネ)が追いつかないのは明らかです。自殺行為です。