競争戦略の世界|マイケルポーターが提唱する業界内に潜む5つの脅威と3つの基本戦略

投稿日:2015年3月3日 更新日:


マイケルポーターの競争戦略

経営戦略論を学んだことがある方ならだれもが一度は耳にするマイケルポーター。世界を制したポジショニングチャンピョン!ですね。

戦略を組み立てるときに、絶対に意識するべきなのは、マイケルポーターです。マイケルポーターは、読んで満足をするような本ではありません。実践してナンボです。

この記事を最後まで読んでいただければ、マイケルポーターのポジショニングと3つの戦略、そしてウェブマーケティングに生かす方法が解ってくると思うので、最後まで読んでみてくださいね。

キミはポータを語るだけで終わりたいか、それとも実践したいか?

 

はじめに

真理
では、経営学女子・真理がマイケルポーターについて解説をします。
力也
ところで、ポーターって誰よ?

0 マイケルEポーター

マイケルポーターとは
アンソニーロビンスよりも有名なマイケルポーター
1947年5月23日に生まれ、軍人の父に育て上げられ、1969年にブリジストン大学の機械工学科を卒業。その後、ハーバード大学で経営学の博士号(MBA)を取得し、1982年に同学史上最年少で教授の地位まで上り詰めた。わずか、35歳。

35歳といえば、日本では、ようやく助手・准教授になれる年齢だからね。
スピード出世もいいとろだね。
力也
流石に経営戦略や競争戦略を教えているだけあるな!

ハーバード大学経営学部のカリスマ教授!マイケルポーター!競争戦略論の父とも言われる人で、1970年代の産業界に多大な影響を及ぼした人物です。

■講義の中で聞く有名な逸話

  • 学生たち
    「あのー、ポーター教授は、どのようにして35歳という若さでハーバード大学の教授になることができたのですか?」
  • ポーター教授のお決まりの答え
    「私は、競争戦略を教えているのだよ。そんな私が競争に勝てなくてどうする!」

 

うわー、かなり強気だねー。この人。 
真理
そうね。マイケル・ポーターは、学者というより、実業家としての才覚が高いと言えるわね。

ポジショニングや3つの戦略が有名ですよね。

こうやってポーターは、「どうやったら儲かるか?」「どうやったら競争に勝てるか?」を経営者と学生たちに教えていました。

1.競争戦略とは?

一言でいうなら、ある企業が、ライバルと競争をして勝つことを目的とした経営戦略論ですね。ポーターが登場するまでは、どうやったら企業が儲かるか?成長するか?の議論こそされていましたが、ライバル企業の存在が物凄く曖昧でした。

競争とはどんなものかをドラッカーと比較をしていきながら考えていきましょう。

1-1 ドラッカーとポーターの議論

ドラッカー教授は、「ビジネスの目的は顧客の創造である」と説きました。

ポーターは、そんなドラッカーの主張には納得したものの、次にこのように反論しました。

他社が、もっとよい製品・サービスを提供したらどうなる?

「よい製品・サービスを提供することは当然だ。どこの企業でもそんなことは知っている。そして、皆実践している。だから競争が起きるのじゃ。競争戦略の本質は、競争が激化した市場でどのように勝ち続けるか?そして、生き残るかじゃーーー!」

力也
確かに、ドラッカーは、競争戦略を語らないよな。真摯に顧客の声に耳を傾ければ商品はひとりでに売れていく、と言っているし。
真理
もちろん、ドラッカーの主張は間違っていないわ。ポーターは、顧客を創造したうえで、他の企業も同じような商品・サービスを提供すれば競争になるだろ!と言っているにすぎないわ。

この後に、ドラッカーも方向転換して、イノベーション論を唱えましたよね。ドラッカー節こそ変わりませんでしたが。

ドラッカーは教祖!マネジメントは経典!ビジネスは宗教?

1-2 競争の目的=生き残ること

「競争」=ライバル会社を追い抜いてナンバーワンになることではありません。

ポーターのいう競争とは、市場から淘汰されることなくしぶとく生き残こることです。

グッドウィルの社長は、かつて人材派遣業界でNo1になり、「出過ぎた杭は打たれない」と豪語しました。そのときは、競争に勝っていましたが、報復を受けて市場から追い出されました。

例えば、あなたが自分の得意な分野でスクールビジネスを開くとします。(私の場合は、ディベートですね)

課題は、集客です。どうやってお客さんを集めるのか?

方法はいくつかありますよね?

 

集客の方法

  • 広告・チラシを作成して配る
  • SNSでイベント告知をする
  • ホームページを立ち上げる
  • 地道に足で営業をする
  • 本を出版して有名人になる

集客の方法は色々あるかもしれませんが、ライバルも必ず同じことを考えています。そして、ライバルはあなたから顧客を横取りしたいと戦略を練っています。これが競争戦略の世界です。

さて、そんな競争で勝つ方法ですが、ポーターは次に名セリフを残しました。

2 競争は産業構造に支配される

産業構造とは、その産業や業界がどのようなものか?ということですね。例えば、自動車業界とその他のメーカー、WEB・IT、金融業界は、全く違うルールでビジネスが行われています。

  • 自動車業界-国家を支える産業。モノづくりと業界レベルでのトップダウン
  • その他メーカー-国際競争にさらされている業界。大手が軒並みに業績低下
  • WEB・IT業界-比較的フラットで、米国のように個人主義的な文化がある
  • 金融業界-信用とお金がモノをいう。ガツガツとした。弱肉強食社会

もちろん、どの業界にも必ず良し悪しがあります。お金の動きや企業間の力関係から相手にしているお客さんの経済力。要するに、「競争で勝ちたければ産業の特徴や仕組み、ルールを徹底的にウォッチしておけ!」ということです。

真理
転職や就職活動にも同じことが言えるわね。
事前のリサーチが凄く大事よ。
力也
で、入社したらブラックだった!ってオチにもなるからな

WEB・IT業界が必ずしもブラックなわけではありません。

もちろん、中には凄くホワイトな企業もあります。ただ、業界の性質上、ピラミッドの下の方にいればいるほど、同じ仕事をしているのにも関わらず労働環境は劣悪になります。

加えていうなら、一見ホワイトに見える企業ほど、仕事の中身が完全に細分化されていて、WEBやデザインの技術が身に付かないような職場もあります。

力也
確かに、何でもやらされて大変だけれど、技術は短期間でたくさん覚えられたな。
へー、羨ましい。僕は、定時になれば帰れるけれど、毎日がルーチンワークかな...(システムの保守運用職)

 

2-1 業界の特徴を5つ

  • ①多数乱戦型業界
  • ②先端業界
  • ③成熟期へ並行する業界
  • ④衰退業界
  • ⑤グローバル業界

力也くんのWEB業界はどんな感じかな?

力也
WEB業界は、多数乱戦型業界だな。
色々な猛者もいるし、今後ドンドンと拡大していくからな!
真理
あら、そうかしら?
求人サイトとかみると、WEBの求人は他と比べると少ないわよ。
価格競争も激しくなっているし、「衰退業界」じゃないの?
力也
それは数年前だよ。
スマフォ向けのデザインやCMS型のコンテンツが増えたから、これからまだまだ伸びるぜ。
WEB業界やシステム業界は、他の業界と比べて変化が激しいからね。
多数乱戦と衰退が何度も繰り返されているのかな・・・。
真理
なるほど・・・そう考えると、人材業界も同じかもね。
3年前までは引っ張りだこだった人が今では声すらかからないケースもあるからね。
そうね。IT・WEBや人材業界は、メーカーや銀行の予算に左右されるからね。
真理
景気の煽りを受けやすいことは確かね。

人材業界やWEB・IT業界は、景気の煽りを受けやすい業界といえるでしょう。お金の出所は、クライアント企業である「メーカー」「銀行」「商社」の予算によって決まりますからね。

2009年のリーマンショックが発生したとき、各企業はIT投資や採用活動を積極的に行わなくなったため、IT・WEBや人材業界の人達は不況のあおりを物凄く受けました。

一方で、景気が悪くなると、派遣社員やフリーランスなどのスポット人材のニーズが高まります。いくら投資に消極的でも、人やITは必要ですから。

ポーターの世界観は、業界や市場を絶え間なく分析することです。業界や市場がどのように動いているのかを見極めることができれば、競争に勝てる、という理論です。

2-2 産業構造、産業行動、産業の収益の3つで見る

マイケルポーターSPCモデル

①市場構造(Structure)業界-
市場に内在する見込み客の数、市場内で競合するライバルの数、製品の同質性・差別性、参入及び撤退するコスト
②市場行動(Conduct)企業の行動-
生産、価格、商品開発、投資、マーケティング・販売促進、他社の動向
③市場成果(Performance)-良しとされる基準-
生産効率、資源配分のスピード、収益性

何だか難しい言葉がポンポンと並んでいますが、就職活動をする人達が必ず行う業界分析と一緒です。

銀行や不動産のようにお金がたくさん動く業界はやっぱり儲かります。法規制やオリジナル商品の開発が難しく、働き方の自由度が低いといえます。

 

3 ファイブフォース|5つの脅威

マイケルポーターの競争戦略を全て解説するコーナー

マイケルポーターを知っている方は、必ず聞いたことがあるファイブフォース。「5力分析」と言われてますね。業界を、「ライバル」「新規参入」「代替品」「売り手」「お客さん」の5つの視点から分析するものです。

  1. 同業他社の脅威
  2. 新規参入の脅威
  3. 買い手との交渉力
  4. 売り手との交渉力
  5. 代替品の脅威
真理
やっぱりマイケルポーターといえば、コレね。5つの競争要因
力也
ん?競争って、普通ライバル企業とするもんじゃないの?

ファイブフォースの優れている点は、ライバル企業だけを競争要因と特定しなかった点です。凄くわかりやすい例が、CD販売大手のタワレコです。タワレコは、CD販売の市場であればトップを独走しています。ところがタワレコには次の4つの脅威があります。

  • CDの代わりに音楽がデジタル化する昨今では売り上げは低迷している
    • 代替品の脅威
    • 新規参入の脅威
    • 顧客との交渉力
  • アーティストや事務所もCDを販売して稼ぐビジネスモデルから手を引いた
    • 売り手の交渉力

つまり、競合他社の脅威はほぼないタワレコですが、他の4つ(代替品、新規参入、顧客との交渉力、売り手との交渉力、という4つの脅威があります。

それでも現在のタワレコは、芸能人やアーティストを招待してイベントを開催しているよね。CD販売よりもイベント運営に力を入れているよね。

「5つの競争要因「5つの脅威」「ファイブフォース」と呼び方は様々ですが、ここでポーターが言いたいのは、競争とは、企業や業界に対して何らか圧力をかけるものであり、それが合計5つあるということです。

真理
競争=ライバル企業との競争」だけではない!って覚えてね。

既存の競争相手だけではなく、新たなプレーヤーが参入してくるリスクもあります。(新規参入)別の業界から似たような機能を満たす商品やサービスを世に出るかもしれません。(代替品の脅威)

真理
まさにCD販売の大手!タワレコね。業界そのものが消えるケースもあるわ。

その他にも企業は、お客さんや取引先と競争をしていることにもなります。交渉力ですね。いくら優れた商品でもお客さんが、「いらない、他で買うから」と言われればそれでまで。どうしても手に入れたい原料でも、取引先から「その価格では売らない」と手を返されてもアウトです。これも実は競争なのです。

ポーターの世界ではお客さんは交渉相手です。

力也
うちのWEB製作会社でもお客さんの方が力が強からなー。
どこでもそうだけれどな。
真理
そう、それと同じ。

業界内のライバルだけを見張っていると、思わぬ落とし穴にハマるかもしれません。とりあえずファイブフォースを一つ一つ見ていきましょう。

3-1 同業他社の脅威

競合他社の脅威
ファイブ・フォース-競合他社-業界内の競争は8つ!より
同じ業界にいるライバル企業です。これは基本中の基本ですかね。絶対に目が離せないのが、業界ナンバーワンの企業ですね。業界ナンバーツーの企業も、ナンバースリーの企業も必ずナンバーワンの企業の動向を探っています。

たとえばあなたがハンバーガ屋さんをオープンしたいとします。恐らく、最初にチェックをするのが、マクドナルドです。次に、ロッテリア、モスバーガー、バーガーキング、ファーストキッチン、フレッシュネスバーガーですかね。そのあとに、同じくらいの規模のお店をチェックします。

もしも、ここで他社が販売していない商品を販売できれば一人勝ちできるかもしれませんね。

私でいえば、即興ディベートワークショップですね。この記事を書きながら、ライバルチェックはキチンと行っていました。ディベートの本を書いている先生はたくさんいましたが、ディベートのことを詳しく、わかりやすく、面白く説明しているホームページは本当に少なかったので、検索エンジンで1ページ目に表示されれば勝てる!と判断しました。

この予想は見事的中でしたね。もちろん、おごるものは久しからず。これから新しいプレーヤーが登場してくるかもしれませんね。そこで、次の対策を打たなければなりません。

3-2 新規参入の脅威

マイケルポーター5つの競争要因-新規参入の脅威
市場には、必ず新手のプレーヤーが参入してきます。例えば、かつてのワタミは、家族で楽しめるような大衆居酒屋として自分たちのポジションを確立させましたが、鶏貴族や白木屋など同じコンセプトのフランチャイズが参入して、いつの間にか価格競争になりました。

一方で、ドコモ、KDDI、ソフトバンクは、3魚種の競争こそ激しいものの、新手のプレーヤーは中々参入してきません。事業そのものが、国家の基準をいくつもクリアしなければならず、インフラ設備にも莫大な投資が必要となるからです。このような状態を参入障壁が高いとポーターは呼びました。

同記事マイケルポーター5つの競争要因-新規参入7つより

 

  • No1.創業資金ウン億エリア-メーカー、銀行、ゼネコン、インフラ
    いきなり個人が自動車を造ろう!なんて考えても、ウン億の資金調達をして、ビジネスモデルをゼロから造る必要があります。
  • No2.銀行のお世話になるエリア-流通、ITベンチャー、教育関連、人材紹介
    形ある物を扱っていないため、初期コストはかかりません。その点では、参入障壁は低いといえます。
  • No3.個人でもできるエリア:IT・WEB、教育・出版、マッサージ
    知識をお金に換えるビジネスですかね。その気になれば一人でもできるのが特徴です。
  • No4.完全個人商店エリア:店舗運営、業務請負
    どこかの会社と提携をしてお仕事を貰う形態のビジネスです。
  • No5.パソコン1台でできる-ビジネス:セミナー運営、転売、アフィリエイト
    いわゆる、パソコンひとつでできるビジネスです。「ネットビジネス」とも言われていますね。ヤフオク、AMAZON転売からブログを解説してアフィリエイトリンクを貼るビジネスモデルなら、個人でも片手間でできます。(実際に全部してきたので)但し、年々とハードルが上がっていることはご理解下さい。

ところで、いきなり質問なのですが、あなたは独立・起業に興味はありますか?即興ディベートワークショップでも、独立・起業に興味がある人・既にしている先輩方にお会いする機会があります。

では、どんな業態・業種かというと、いちばん多いのが、No3~No4ですね。ちなみに、もちろん、No5の私からしたら、先輩ですけれどね。(苦笑)

 

3-3 顧客(買い手)との交渉力

マイケルポーター5つの競争要因-買い手の交渉力
マイケルポーター5つの競争要因-買い手の交渉力より

ポーターにとって、お客様は神様ではありません。交渉相手の1人です。ここら辺は、需要と供給で考えればわかりやすいでしょう。例えば、i.Phoneの価格が他社のスマートフォンと比べて断トツ高いのは、それでも欲しがるお客さんがいるからです。

力也
優れた商品であれば高くしても売れるってことか?
真理
一般的にはそうだけれど、お客さんの懐具合もチェックしないとね。ない袖は振れないからね。

即興ディベートワークショップの参加費が3,000円なのは、個人対個人の相場としては3,000円が妥当だと判断したからです。

会社の経費で落とせる状態にして、参加費を30,000~100,000円にしているところもあります。ただ、法人価格にするためには、自らも法人にしなければなりませんね。(新規参入の脅威)案外と、頭を悩ませていますね(苦笑)

3-4.取引先(売り手)との交渉力

マイケルポーター5つの競争要因-売り手の交渉力
同記事マイケルポーター5つの競争要因-買い手の交渉力より

「売り手の交渉力」ともいいます。先ほどの、「買い手の交渉力」の逆のパターンですね。アップルやインテルは、その製品力故、同業他社と比べて、強気の価格で勝負をすることができます。ポーターはこう言います。

ビジネスで成功したければ、強い売り手になれ!

力也
ホームページの相場は、5ページぐらいの基本のもので20万くらいだけれど、本当に大手のキャンペーンサイトは2000万円超えるからな。。。
真理
2000万円払っても、その2000万円で2億円の回収ができるってことね。

強い売り手・・・羨ましいですね。かつての苫米地さんが、ディベートのセミナーを10万で開いていましたが、本当にそのレベルなのでしょう。(ちなみに、ディベートセミナーは儲かりません)

3-5.代替品の脅威

マイケルポーター5つの競争要因-代替品の脅威
代替品とは、性質は違うけれど同じ機能を満たす商品・サービスのことです。

タワレコにとってのライバルは誰でしょうか?同業種のCD屋さんではありません。TUTAYAでもありません。

i.tunesやGooglePlayなどデジタルコンテンツ系のきぎょうです。近年は、IT・WEB・デジタルコンテンツが、代替品の脅威となることが多く、今後、無視できなくなる脅威であるといえるでしょう。

だから、タワレコはCDを販売するのではなく、小さなイベントをたくさん行い、お客さんに来店してもらいそこでCDなどの商品を販売する戦略にシフトしました。ランチェスター戦略ですね。

2-6 ファイブフォースのまとめ

「ライバル」「新規参入」「代替品」「売り手」「お客さん」の5点をチェックすることで、なるべくライバルと真っ向から戦い消耗をしないようにしよう、というのが、5フォースの本質でした。いかがでしたでしょうか?

ただ、ファイブフォースは、あくまで業界の構造や仕組みを分析するだけです。業界の分析が終わったら、次はどんな戦略を展開するのかを選びに行きます。ここからが面白くなります。

 

4.基本戦略は3つ|安く売るか、付加価値をつけるか、市場を絞るか?

マイケルポーター|3つの戦略

  1. コストリーダーシップ|価格の安さで勝負をする
  2. 差別化戦略|高くても買ってもらえるようにする
  3. 集中(コスト優位・差別化優位)|市場を絞り込む

アパレル業界に例えるなら、ユニクロになるか?バーバリーになるか?ワコールやナイキのように市場を絞るか、の3つしかないということです。マイケルポーターによると、どの戦略もこの3つのどれかに当てはまるということです。

4-1. コストリーダーシップ|徹底的に安く売る

  1. 同業他社の脅威→安ければ選んでもらえる
  2. 新規参入の脅威→安売りできる体力が新手にはない
  3. 買い手との交渉力→値引き攻勢に立ち向かえる
  4. 売り手との交渉力→数(スケールメリット)で強気に出れる
  5. 代替品の脅威→似たような商品があっても価格で負けない

・・・そのままですね。どんな製品・サービスであれ、「安い!」と思われれば、顧客から選んでもらえる、ということです。

経営学用語では、「価格優位」ともいいます。そのままですね。

<スケールメリットを最大限生かすこと>

コストリーダーシップの本質は安く売ることではありません。安く売っても損をしない状態を作り上げることです

例えば、マクドナルドやユニクロは、品質の高い商品を低価格で提供しています。なぜ損をしないかというと、ハンバーガー(ジーンズ)を1万点販売しようが、10万点販売しようが、固定費は同じだからです。

バリューチェーン|企業の機能と価値が流通するまでの一連のプロセス

例えば、ハンバーガーを10万点販売するとします。購買物流、製造、出荷、販売、サービスにはコストが1つに尽きいくらと販売コストが発生しますが、資金調達、技術開発、人事労務、企業の管理(運営)には、大きな差はありません。よって、たくさん売れば売るほど儲かるのです。

力也
要するに、薄利多売だよな。資金力がある大手だからできるんだよな。。。
真理
そうよ。逆になの。大手だから薄利多売ができるのではなく、薄利多売ができるからこそ大手なの。

 

外食チェーン店・大手コンビニ・ユニクロ・スーパーは、コストリーダーシップ戦略を採用しています。

 

4-2. 差別化戦略|高くても買ってもらえるようにする

安く売れなければ高く売ればよい、という発想です。商品の価値やブランドが認められれば、高くても顧客は購入してくれます。バーバリーやシャネルが行っているブランド戦略です。

ハンバーガーチェーン店も、価格で勝負をしたらマクドナルドには勝てません。だから、あえて普通ではないハンバーガーを販売していますよね。高くても納得して買ってもらえる戦略です。

  1. 同業他社の脅威→顧客からの圧倒的な支持
  2. 新規参入の脅威→ブランドまでの時間と労力
  3. 買い手との交渉力→他では購入できない事実
  4. 売り手との交渉力→高マージンで対抗
  5. 代替品の脅威→同業者よりも有利な立場を形成

ただし、顧客が少し頑張れば払える額に設定しないと、買ってもらえません。Appleの信者といえど、MacやI.Padを今の2倍の価格で販売したら、顧客は逃げていきますからね。

4-3.集中|なりふりかわまず市場を絞り込む。そして、

はじめから市場にいる全ての顧客を相手にすることは捨てて、市場を絞り込む戦略です。

はじめから業界NO1と戦うことを諦めて、業界NO1が狙っていない市場を見つけて、そこに向けて商品を販売したり、サービスを提供する戦略です。

ワコールのブラジャーがよい例かと。女性一人ひとりのニーズをくみ取った多種多様なラインナップの商品があるみたいですね。

ブラジャーについてはあまり詳しくないので、細かい説明は割愛させていただきます。

マルイメンズに足を運んでみると、ユニクロ、GAP、エディでは販売されていないような形や色の服が販売されています。男性服なのに女性のモノように腰から下の部分がヒラヒラしているような服です。

「え・・・誰が買うの?」と思うかもしれませんが、複数人欲しい人がいて、その人たちだけが買えばオッケーという考えです。

4.情報時代にポジショニングは有効か?

競争戦略で勝つには?

ポジショニングや3つの戦略は非常に理にかなっているのですが、欠点もあります。マクロ環境や市場を分析できないと使い物にならないということです。

研究対象としていたのは、トヨタ、ソニー、コカコーラ等の製造業が中心です。

第二次産業の特徴は、川上から川下から人を介して情報が流れていく世界です。経営資源といわれる「ヒト」、「モノ」、「カネ」は左か右に流れるのが当たり前。

詳しくはバリューチェーンのモデルを参照してください。

バリューチェーン|企業の機能と価値が流通するまでの一連のプロセス

バリューチェーン|企業の機能と価値が流通するまでの一連のプロセス

企業の機能を主活動と支援活動に分けたものです。簡単に流れを説明すると、まずは「購買・物流」から始まり、「製造」に取り掛かります。完成した商品を市場に投下するのが、「出荷・物流」になり、そこから「販売・マーケティング」に入ります。「サービス」というのは、お店などで商品を顧客に提供するプロセスです。

これら5つの機能のことを「主活動」と呼んでいて、それ以外の「出荷物流」「技術開発」「人事・労務活動」「全般管理(インフラストラクチャー)」を支援活動と呼ぶ。支援活動は直接お金を生み出す機能ではありませんが、企業運営していくうえで欠かせない機能であるのはお解りいただけると思います。

繰り返しになりますが、上記のバリューチェーンは第二次産業モデルを想定して作られたものである、ということです。

なので、インターネットが発達して、販売者と購入者が直接やり取りをできるようになってからは対応できない、という指摘です。なぜなら、インターネットを使って、企業が消費者と直接やり取りをすれば、購買物流とサービスまでの一連の流れがサクッとできてしまうからです。

4-2 時代の変化に対してポーターはどのように答えたか?

ポーターにとってこれほど都合悪いことはありません。自分が書いた本が時代遅れだとを認めたら、売れなくなりますからね。

開き直ったんかい!

2001年のHBR誌では、「業態が変われど戦略の本質は変わらない」-中略-ビジネスや市場間での競争の本質は変わらないどころか、ますます重要性を帯びるのではないか、ということを発表している。

Diamond Harvard Business Review June 2009年より引用

と、今後は、業界構造が複雑になるから、ポジショニングはもっと必要になるぜ!と豪語したわけですが、この発言自体に根拠は全くありません。(あれから本を出したのでしょうか?)

ファイブフォースはどのように変わったのか?

  • 競合他社の脅威
  • 新規参入の脅威
  • 顧客との交渉力
  • 売り手との交渉力
  • 代替品の脅威

順番に解説をしていきましょう。

1.競合他社の脅威

同書では、「商品・サービスの独自性を維持するのが困難になり、業界内の同質化が高まり、価格競争になってしまった。」と書かれてます。

企業が、ホームページを一つ持つことは、何を意味するのか?

ECサイトなどからわかるように、ホームページはお店と同じです。業界の垣根を越えて、新たなプレーヤーが次々と市場に参入してくるのは容易に想像できますね。

競合他社は増えていくでしょう。

最もダメージを受けたのは、地元密着の中小企業や工場です。今までは近所のお得意さまとお取り引きをしていたのですが、インターネットがあれば全国が商圏になりますから。

2.新規参入の脅威

WEBの世界は仮想マーケットです。店を構えなくても、商品の販売ができます。それぞ後押しするのがAMAZONです。製造業の場合は、商品開発能力で競争力を維持できますが、流通業者は悲鳴をあげています。

インターネットの利点は、参入障壁が低いところです。その気になれば自社サイトは無料でできます。10万円以上、かからないでしょう。

 

3.顧客との交渉力

主導権が最終消費者(エンドユーザー)にシフトしているじだいです。先ほどの、タワレコの例のように、お客様はその気になれば音楽やゲームなどをスマートフォンひとつで買えます。ヨドバシカメラからゲームコーナーが消えましたからね。

4.取引先との交渉力

調べ中です。

 

5.代替品の脅威

先ほどのタワレコですね。もちろん、インターネットを使ってキャンペーンやイベントの告知をして、来店してもらう戦略も可能です。

 

まとめ|変化したのは競争のルールである

最も変わってきたのは、

  1. 新手のプレーヤーがいつ進出してきて、全く違うビジネスモデルで業界を乗っ取ってくるかもしれない。(新規参入+競合の脅威)
  2. かつては自社の川下だった企業が顧客と直接やり取りをする競合となる脅威とエンドユーザーと直接取引ができるチャンスがある(取引先の脅威+顧客の脅威)

だけです。

寧ろ、競争環境が複雑になれ場なるほど、一端基本に立ち返ってみる必要があるのではないか?とポーターは最後に結論付けました。

一度、状況を整理して、自分たちは一体、

  • 「どこの企業と競争をしているか?どのようにして優位性をつけるか?(競合の脅威)」
  • 「顧客は誰か?自社の商品にお金を払うのは誰か?自社の商品を利用しているのは誰か?(顧客との交渉)」
  • 「取引先は本当に自社(とその先の顧客)に付加価値を与えているか?(取引先との交渉)」
  • 「数年後、どのような企業が市場に参入をしてくるか?変化はどこにあるのか?(新規参入の脅威)」
  • 「自社の製品はITに飲み込まれないか?代わりの機能を満たすものはないだろうか?(代替品の脅威)」

の5つを考えることです。


 

これからどうなっていくんでしょうね?

まとめが適当で申し訳ございません。

 

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