フレームワークとは、物事を考えるときに思考ツールですね。公式だと思って下さい。コンサルタントが好きですよね?こう言うの。大学で経営学を学んでいる人も大好きですね。
ビジネスの現場で役に立つかは微妙ですが、まぁ、覚えておいて損はないのでお役立てください。
はじめに
経営学の教科書なんかでは必ず紹介されている思考ツールね。
今回は全部教えちゃいます!
チラホラ使うから覚えておくと便利だよ
今日のプレゼンテーターはあ・た・し
そんときは手伝うぜ!
■経営戦略論
この記事では、大学の経営学部1年生が経営戦略論で学ぶ内容についてお伝えしています。
企業がどんな戦略を実行しているのか?が手に取るようにわかってきます。
1.3Cモデル-顧客、競合、自社、と協力者の視点で考える
経営戦略を組み立てるときに分析する利害関係者ですね。
その代表ともいえるのが、まずは、顧客と競合から考える!最後に、自社を見てみる。これを3Cのモデルといいます。
例えば、あなたが、自宅にいてネットショップかアフィリエイトのサイトを運営しているとします。
そこには必ずお客さんとライバルがいます。
おススメ記事:経営学入門-3C+1Cの法則-顧客、ライバル、自社と「協力会社」で考える経営戦略
2.SWOT分析-強み、弱み、機会、脅威の4つで戦略を導く-
お馴染のSWOT分析。強み、弱み、機会、脅威を列挙しようというもの。経営学の教科書お定番のフレームワークです。とりあえず、覚えておいてください。
戦略論の教科書で必ず紹介されていますね。実戦で役に立つかどうかは微妙…。
おススメ記事:SWOT分析を実戦で有効に使うための3つの方法
3.企業の経営資源は3つ
経営資源とは?ヒト、モノ、カネ、そして情報の4つを指します。
経営者は、この4つの資源を活用して、価値を生み出し、それをお金に換えて、さらに経営資源を獲得します。
では、ヒト、モノ、カネ、情報を活用して何を生み出すか?
それこそが【関係】【時間】【知恵】の3つだといえます。
おススメ記事:経営学入門-経営資源とは?ヒト、モノ、カネ、情報から生まれる3つの価値-「関係」「時間」「知識」とは?
4.PEST分析-政治、経済、社会、技術の4つの視点からマクロ環境を分析する
SWOT分析の続き。
外部環境をチェックするときに、「どこを見ればいいの」という質問に応えるもの。図のとおりです。
- P→政治
- E→経済
- S→社会
- T→技術
この4つでみるとマクロ環境(世間の動向)が解ってきます。
・・・って全然分析する気ないだろ、お前ら・・・
まぁ、政治、経済、社会情勢のニュースを聴くと嫌なことしかありませんが、社会の問題を解決していくこともやっぱり大事ですよね。
ディベートの試合でも、この4つをテーマに討論をすることがあります。
5.7Sモデル-組織全体をハードとソフトでチェックする
大手コンサルタント会社・マッキンゼー&カンパニーさんが開発した企業診断のフレームワークです。
7Sのポイントは、どれか一つだけに働きかけても全体として整合性が取れていないとその戦略は失敗するというもの。
よくある例が、コテコテの日系企業にアメリカ的な成果主義を取り入れたらどうなるか?
戦略コンサル問わず、個人向けのコンサルをしてもこの失敗例をよく耳にします。
ちょっとたとえ話。
Aさんは、Yahooオークションと書籍のAmazon転売を副業として行っており、片手間で活動する割には、それなりに儲けていました。
そんなAさんに目を付けたコンサルタントBは、ネットショップを提案してみました。
「YahooオークションやAmazonで売るのとネットショップで売るのは同じ要領だからできますよ。ご安心ください。インフラは私のほうで作れます。」
確かに、そのコンサルタントには、
ネットショップで商品を販売するノウハウがあり、よいツールを持っていました。また、Aさんの自宅には、ネットショップで販売する商品を置くスペースもありました。
「これで上手くいく!」と思って言わけですが、大失敗。
その原因は、Aさんは自分のページを持つことに慣れておらず、ネット集客のスキル不足、ひとりでこなせるキャパを超えていました。何よりも、片手間で副業をすること楽しんでいたAさんにとってそこまで気合を入れて何かに取り組むことに意義を感じられませんでした。
ハード(戦略、構造、システム)は簡単に変更できますが、ソフト(能力、文化、人材、価値観)を変更するには時間がかかります。何よりも、価値観を変えていくのはそれだけで大変です。
特定のやり方を押し付けるのはコンサルタントのあるべき姿ではなく、クライアントのソフト面を考慮して柔軟に戦略を設計することが求められるってことですかね。
6.VRIOフレームワーク-企業の経営資源を評価する4つのポイント
バーニー教授のVRIOフレームワーク。経営資源が、組織の競争力につながっているかをチェックするための4つの質問。
7.アンゾフの成長マトリックス-戦略を企画するときはこの4つ
製品とお客さんを既存、新規で分けたマトリックスです。事業計画を立てるときに便利です。さて、あなたの事業では今度の戦略を実行していますか?
- 既存市場×既存製品-「市場浸透戦略」
- 既存市場×新製品-「新製品開発」
- 新市場×既存製品-「新市場開拓」
- 新市場×新製品-「多角化戦略」
ポイントは多角化ですかね。多角化をするときに考えるべきことはシナジー(相乗効果)です。シナジーとは、ラーメン屋さんが餃子かビールを販売するようなものですね。チャーハンやハイボールでもオッケーです。ただし、コーヒーや日本酒は売りませんよね?
同じように多角化をするときも、既存の事業に利益をもたらしてくれるかどうかを第一に考えるのがポイントです。
8.バランススコアカード-戦略の評価は利益だけではない
戦略を評価するのは利益だけではない、ということです。「お客さんの満足度」や「業務プロセスが改善されたか」、そしてある戦略が企業に対して「学習と成長」をもたらしたか、など多面的に評価をしよう、というものです。
9.プロダクトポートフォリオマネジメント
ひとつの会社に事業はたくさんあるので、ひとつひとつをチェックしよう、というものです。チェックのポイントは2つです。
- 相対シェア:事業全体から見たその事業のシェア率
- 市場成長率:今後その市場がどれだけ成長性
「金のなる木」は、企業に利益をもたらしてくれる優秀な事業ですけれど、今以上の成長性が望めない事業になります。だったら、その事業の儲けを他の事業に回そうという形で経営者は事業を運営しています。
■「金のなる木」:SMAP
■「スター(花形)」:嵐
■「問題児」:HeySayJump
■「負け犬」:ご想像に・・・
-2016年時点-
「おれたちこんなに事業が設けているのに、なんでうちの会社は赤字なんだ!」と嘆いていたら、その事業の儲けは、「問題児」か「スター」に回っています。
経営とはそういうものです。
10.ファイブフォース-業界構造の分析-
お馴染のマイケルポーター教授のファイブフォース。競争=ライバル企業の競争と考えがちですが、他にも4つの競争要因があります。一つ一つ見ていきましょう。
- 同業他社との競争-一般的に私たちが想像している競争。ライバルが強ければ強いほどその業界は危険であることがわかる。
- 新規参入の脅威-新手のプレーヤーが参入しやすい業界かどうか。自動車業界は参入しにくいけれど、ソフトウェア、WEB、教育、人材は比較的参入されやすい
- 買い手の交渉力-お客さんを囲い込みやすいか否か。人は食べ物がないと生きていけないから飲食店は儲かる!という理屈があるが、お客さんからみたら飲食店は選び放題
- 売り手の脅威-買い手の脅威の逆パターン。ひとつの取引先に依存してしまうようなビジネスモデルは危険。パソコンメーカーにとってのインテル的な存在
- 代替品の脅威-同じ機能を満たすような製品・サービスが現れたらピンチ。よい例がCD販売No1のタワレコ…デジタルコンテンツに市場を荒らされている
「マイケルポーターのファイブフォース」についてはこちらの記事でも解説をしています。
11.戦略の基本は3つ-安くする、付加価値を付ける、集中する
ファイブフォースはあくまで競争要因を分析するためのものです。今度は、そのオイシイ市場を見つけたところでどのように戦うかを決めましょう。
マイケルポーター曰く、その損略は「コストリーダーシップ戦略」「差別化戦略」「選択と集中」の3つしかありません。
- コストリーダーシップ戦略-とにかく安く売る戦略。ユニクロが得意とする戦略。「安く売る」という発想は簡単に見えて、利益を出すためには、大量販売が前提。資金力のある大企業でこそできる戦略。
- 差別化戦略-商品やサービスに対して独自性や付加価値をつけて高く販売する戦略。お客さんから、「高くても欲しい」と思ってもらえるかがポイント。バーバリーやシャネルやシャネルが良い例。
- 選択と集中-コストリーダーシップと差別化は大勢のお客さんを相手にするのに対して、集中戦略は戦う市場を絞り込む。ただ、その市場では絶対に選んでもらえる状態を作り上げる。良い例が、下着販売大手のワコール。あえて、ユニクロやバーバリーと同じ商品を販売しない。