2016年7月23日(土)に即興ディベートワークショップを開催しました。貴重な休日を即興即興ディベートに使っていただきありがとうございました。
今年の5月から新規メンバーを募集してから、人が増えて段々と盛り上がっていますね。
ここらへんでインプロ部ではどのようにディベートをしているのか、について紹介していきたいと思います。
「即興ディベートのワークショップをします」、とブログでは宣伝をしていますが、具体的にどんなことをするのかイメージできませんしね。
実際に、参加するかどうか迷ている人もいるみたいですから。
是非とも参加をするかどうかの判断材料にしていただければと。
はじめに
今回の実績-参加者6人
- メール申込:10名(2人がキャンセル)
- 当日参加:5名+1名が途中から参加
- 日程変更:1名(8/6に変更)
- ドタキャン:1名(連絡あり)
10名から申し込みを頂けたのは嬉しかったですね。新規申し込み/リピートの割合は半々ですかね。新規の申し込みは当ブログから行っています。
当日ドタキャンはあったものの、連絡はしてもらえたので安心しました。社会人ディベートCafe☆時代には、毎回1~2名ぐらいの方が音信不通だったので。(そういう人ほど、上司や同僚と良好な関係を築けません的な悩みを相談してくる)
さて、そんなところで活動内容に入りましょう。
活動内容
今回は、完全に初心者・未経験者を対象にしています。まずはスピーチ練習、それから(即興)ディベートの講義、最後に試合という流れを作っております。
- TAPEスピーチ:スピーチ時間を決めて、PREP法の流れでスピーチをする
- 動画でモデルディベート:ディベートの動画を見ながら、みんなで意見交換をする
- 即興ディベート実践:テーマを決めて、試合前の準備をして、試合。試合終了後はジャッジメント
いきなりディベートの講義をしても、退屈なだけだと思うので、はじめはカンタンなスピーチレッスンからはじめて、そのあとにディベートの講義に入ります。
活動1 TAPEスピーチ
「緊張せずに人前でスピーチ・プレゼンができるシンプルな仕掛け4つ」を実践。まずはスピーチ練習です。
キッチンタイマーを片手に、1分なら1分、2分なら2分と決めてスピーチをしてもらいます。
いきなりのスピーチ練習に焦っている人が数名いました。時間を意識すると、別の意味で焦るみたいですね。
今回のワークショップでもそうでしたね。無事全員が時間内にスピーチをすることができました。(私は失敗しましたが・・・)
活動2 モデルディベート(動画講座)
お馴染みの動画ディベートです。参加者のW氏から、「え・・・なんで即興なのに動画でディベートをするんですか?」と突っ込まれましたね。
さて、今度は即興ディベート動画講座です。実際に、ディベートの試合をしている動画を見ながら、ディベートを学ぼうというものです。文章を読んで頭で理解するより、映像を見て五感で理解したほうが、この次に試合をするイメージを持ちやすいと思って採用しました。
動画ディベートで学べる事
ここでは、主に「ディベートの専門用語」「フローシートの書き方」「試合の判定の仕方」の3つについて学んでもらいます。大事なのが、試合の判定の仕方ですね。一度ジャッジの視点になってからのほうが、この後のディベートの試合はやりやすいです。
ディベートの試合を実際に見ながら、議論のポイント解説をしていくので、途中で議論についていけなくなる、ということはございません。もし途中で解らなくなったら、その都度質問をしてください。後半になればなるほど、議論が複雑になるので、前半のうちに解らないことはドンドンと解消していきましょう。
テーマ:株式会社楽天は、社内の公用語を英語にするべきである
安定の楽天論題ですね。社会人ディベートCafe☆を始めたころに、このテーマでディベートをしたら盛り上がったので、今回もこれです。ざっと流れを説明すると、下図の通りです。
- 肯定側:テーマからプランを導き出して、英語公用語化にするメリットを主張する
- 否定側:肯定側のプランを聴いて、今回のプランから発生するデメリットを主張する
肯定側のメリットと否定側のデメリットを戦わせて、より説得力が高いと判定したほうがに投票をしてもらいます。判定は自由で構いません。どちらのほうが正しいなんて答えはありません。より説得力が高いと感じたほうに判定するのがディベートです。そのうえで、なぜ説得力が高いと感じたかを自分の言葉で説明できれば、それでオーケーです。
モデルディベートのフィードバック
自分で作ったモデルディベートですが、いくつか反省点もありましたね。以下、これは参加者から受け取ったフィードバックです。
- 英語公用語のプランがTOEIC600点になっているが、TOEIC600点=英語公用語は強引ではないか?
- 儲かっていないから英語公用語をするべきなのか?それとも、日本と海外の売上比率を逆転させたいから?
- 「社内言語を英語オンリーor日本語と英語のダブルにする」よりも英語vs日本語の議論のほうが解りやすい
無駄にカウンタープランを混ぜたのが、少し解りにくかったかもしれません。純粋にメリットデメリット方式で行けばスッと内容が頭に入るかもしれません。
改善点はたくさんいただいたので、7月30日に区民館へ行き、動画を作り直します。
活動3 即興ディベート実践
さて、即興ディベート実践です。皆さんにも試合をしてもらいました。今回は参加者が5人だったので、肯定側2人/否定側2人/メインジャッジ1人、サブジャッジ1人という編成が組めました。ちなみに、私はサブジャッジです。
今回のテーマ:「日本は、投票可能年齢を14歳まで引き上げるべきである」
テーマは参加者の方から頂いたアイディアです。今年に入ってから18歳から選挙に参加ができるようになったので、もっと引き下げたら面白くなるのでは?と話し合っているうちに決まりました。基本、テーマを決めるのは主催者ではなく参加者にお願いしたいと思っています。
テーマ決め
アメリカでは16歳から選挙ができるから日本でもマネしてみては?という案が出て16歳を選挙可能年齢に設定しました。そこからあえて、今回は14歳まで引き下げました。
「14歳から選挙に参加?」とビックリするかもしれませんが、これでよいのです。
極論にしたほうがディベートの試合は盛り上がりますから!
16歳と18歳の違いは、この2歳差を説明するのが難しくなりますが、14歳まで年齢を引き下げると中学生も選挙に参加をするべきか?という議論ができますからね。
■肯定側(メリット)
- 中学校で学んだ政治の知識をそのまま生かせる
- 家族と一緒に政治について興味・関心が持てる
- 子供たちが社会参加することに関心が高まる
- 政策について議論ができるようになる
- 議論をするスキルが身につく(ディベートのトレーニングになる) ← ありがたい!
など、教育現場視点でのメリットがたくさん出てきました。
■否定側(デメリット)
- 投票することに対して正確な判断ができない
- 政治や国家の知識が成熟していない
- 今回の18歳選挙で効果があったかが微妙
- 子供たちが(大人たちから)洗脳されるのでは?
- いじめになる原因になるのでは?
など、子供たちが物事を判断するには限界があるのでは?という切り口で議論を展開していました。
※続きはまた後日書きます。