出典元:ハーバード学生を論破しちゃったアメリカの囚人たちがすげぇ…
NAVERのまとめの記事を読んだとき......
米国の囚人たちがハーバードの弁論部の人とディベートの試合をして勝った!という記事です。
一瞬びっくりしましたね。
どんな議論をしたのかは、細かい説明はされていなかったのが残念。
ところが、これよくよく考えてみると当たり前なのでは・・・と思ったりもしました。
囚人たちのほうがハーバード大生よりも試合に向けて準備をしていた
それだけですね。おそらく、その刑務所は、ディベートの専門家を招待して囚人たちをトレーニングを積んだのかもしれません。しかし、それ以上に決定的な勝因は、試合前にどれだけ準備をしたかです。
アカデミックディベートは、準備が9割の世界だと、お伝えしました。どんなに頭が良くても、議論・討論が得意でも、試合前にリサーチをしなければディベートの試合はできません。
私は、試合前の準備がめんどくさいからアカデミックディベートではなく即興ディベートを選びました。ディベートの試合のためにプレパをする暇があるのなら、ブログの記事を一つでも多く書きます。
極論に聞こえるかも知れませんが、中学生が、しっかりと準備をして挑めば、社会人のチームに勝つことは可能です。
まぁ、こんなことを言うと、「キミはディベートの本質が解っていない」とどこかのディベート講師にお叱りを受けるのですが、それだったらあんたも学生と同じように準備をすれば、と突っ込みたくなるわけです。教授ディベーターの悪いところがもろに出ます。
平均的にディベートがいちばん強いのは中学生か高校生?
死刑論題でディベートの試合を3試合することになりました。1チーム3人で、形式はアカデミックディベートだとしましょう。
- 1回戦目→中学生の弁論部
- 2回戦目→社会人の弁論サークル
- 3回戦目→大学生のディベートサークル
さて、どのチームが一番強いでしょうか?
正解は、中学生チームの弁論部です。一番弱いのは、社会人のディベートサークルです。
もちろん、大学生のディベートサークルも強敵という意見もあるかもしれません。
ですが、現実問題、私が選手として大会に参加をして、中学生のチームをみたら、まずは中学生のチームを警戒します。
中学生が、大学生と社会人の大会に参加をするわけですから、
- 『絶対にリサーチを徹底して資料を作りこんできたのに違いない』
- 『試合前にスピーチ練習を繰り返してきたのに違いない』
- 『議論のパターンは全て出来上がっているに違いない』
と警戒をしているとおもいます。
その証拠にホラ
「部活は?」「ディベートです」「趣味は?」「ディベートです」「休日なにしてる?」「ディベートです」「平日帰宅後なにしてる?」「ディベートです」という中高時代 【あるある】
— ディベート名言bot (@debate_meigen) 2016, 2月 20
この人がだれかはわかりませんが、とにかく半端なくディベートが好きなのでしょう。
中学・高校生のディベート部は、部活はディベート、趣味はディベート、休日もディベート、帰宅後もディベート、みたないノリですから。
青春が全てディベートになっている人たちと
試合をして勝つ自信は流石にありません
1チーム3人だとして、3人が3人とも、試合に前に役割分担がキッチリとできている状態です。試合前の準備の量を見積もるのなら、社会人チームよりも中学生・高校生のほうがパフォーマンスが高いでしょう。
私もかつて高校生のチームとディベートをしてコテンパンにされました。もちろん、アカデミック形式です。
その話を知人にしたら、「えー、高校生に負けたの?」と馬鹿にされました。
いやいや違うんですよ。「高校生だから負けたんだ」というのが本当のところです。
確かに大学生や社会人でも、びっしりと準備をして、試合に挑んでくるチームもあります。
但し、残念なのがディベートの公式戦はチームで参加をしなければなりません。原則、一人参加はできません。そして、チームの中に一人でも足を引っ張る人がいれば、どうなるでしょうか?
ひとりだけメチャクチャスキルが高くても、他の2人がディベートのルールすら解っていないような初心者・未経験者であれば試合に勝つことはできません。
対して、中学・高校生は試合に対しての気合いが違います。
ディベート部のノリは、体育会系です。
- ガンガンとリサーチをするのは当たり前
- 休日はみんなで集まって図書館に行く
- 放課後は、パソコンと格闘をする
- 議論構築、スピーチは反復練習の繰り返し
子どもゆえ素直なのか、そんなことに疑問をもたずにディベートの試合に向けて全エネルギーを注ぎます。
さて、そろそろここまでにして話を戻すと、囚人達がハーバード大学生を論破できた理由はひとつです。
リサーチとスピーチ練習を圧倒的に行った!
それだけです。