ディベートの講師をしているとコミュニケーションに悩みを抱えている人に出会う機会がよくあります。
社会人ディベートCafe☆の頃からですね。「本日はご参加頂きありがとうございました。ところで、差し支えなければ、ディベートに興味をもった理由をお聴きしていいですか?」と尋ねると、こんな答えが。
「はぁ、えっと、あの、コミュニケーション能力をあげたくて・・・・」と。
この質問をされると困るんですよね。
当時は、ディベートは得意だったのですが、コミュニケーションそのものは苦手だったので(笑)
もくじ
1.私はコミュニケーションが苦手です!
「え・・・ディベートの講師なのにコミュニケーションが苦手って言っちゃっていいんですか?」とよく言われるのですが、別に構いません。本当のことですから。カミングアウトじゃないですよ。(笑)
理由は4つくらいですね。
- 1)受け答えが淡泊すぎる
- 2)感情を丸だしにしすぎる
- 3)人との距離感をつかむのが下手
- 4)ミスすると、テンパってしまう
- 5)時々(?)日本語を間違う
ですかね。
1-1 要するに、落ち着きがない
1番の「受け答えが淡泊過ぎる」以外から共通していえるのは、落ち着きがない全くない、ということです。医者からも、「キミは軽度の発達障害でADHDの傾向がある」と指摘されました。
「あ・・・やっぱり・・・って」感じです。一時期は、自分がADHDだと悩んだ時期がありましたが、この件に関しては、別の原因の方が大きかったので、2015年に克服しました。
ちなみに、冷静なときはトコトン冷静です。
では、どういうときに冷静かというと・・・・
1-2 みんながバタバタしていると冷静
不思議なことに、みんながバタバタしているときは、凄く冷静です。実際に、ディベートの試合が始まると、なぜかひとりだけ凄く冷静になっています。(もちろん、スピーチ中に頭が真っ白になることもありますが、、、、)
冷静になれた原因は、大学の頃につきあっていた彼女から場の読み方を教わったからです。今思うと素晴らしい彼女でした。人生を変えてくれるくらいの英才教育っぷり。
1-3 それでもテンパるときはテンパる
でも、テンパルときはテンパリます。
一応、30超えているのですが、職場の人から「キミって言動が社会人1年目だよね・・・」と今年になっても言われました。ちょっとテンパってしまって。ちなみに、周りから落ち着いているね、と言われると本当に落ち着きます。
周囲の評価や見られ方に凄く敏感で、それが行動に凄く出てしまいます。
参考記事 ラベリング効果とは?|基本理論とコーチングで必要な2つ
課題は、開き直る勇気をもつことですね。テンパります。悪循環です。
1-4 まとめ-やっぱりコミュ障(笑)
こうやってまとめると、やっぱり自分ことをコミュ障だと思うわけですよ。自分がコミュニケーションが上手と思ったことがなければ、コミュニケーションの先生になれると思ったことはありません。
サポステ時代は、コミュニケーションの講師の仕事をしたことがありましたが、これは過去に「コミュニケーションって何だろう?」と悩んだときのアイディアをパワーポイントにまとめてみんなで座談会をしただけです。
※サポステ:通称サポートステーション-ニート・引きこもり・若年無業者の就業支援をしているNPO法人です。そこで講師をしていました。
1-5 コミュニケーションの講座を開く気はない
もしもあなたがコミュニケーションで悩みを抱えているのなら、私でよろしければ、力になります。
ただ、コミュニケーションの講座を開く気はありません。また、ディベートをコミュニケーション向上ツールとして考えることはあまりお勧めしません。ディベートはある面では、コミュニケーション能力を伸ばせますが、別の面ではコミュニケーション能力が低下します。
この件については、また別の機会でお話をしたいと思います。
さて、自身の暴露話が終わったところで、そろそろ本題です。
職場でコミュ章と思われない方法についてです。
2.コミュ障と思われる原因
- 受け答えが上手にできなときがあった
- 「コミュニケーションが下手だね」と言われた
- 職場に行くとどうしても緊張してしまう
恐らく、この3つかと思います。もしくは、この3つがグルグルと循環しているのかもしれません。もしもあなたが、ある職場ではみんなと上手くいったのに、別の職場では全く上手くいかないのであれば、一般化が原因かと思います。
2-1 一般化とは?
一般化とは、特定の事象をまるで全てに当てはまるように決め込むことです。例えば、ある職場で上司と意思疎通が上手にとれずに、上司から「お前はコミュニケーションがヘタクソだ!」と怒鳴られたとします。
そして、「自分はダメなヤツ」と思い込み、そして別の職場でも失敗するのではないか?と思い込んでしまうこと。野球に例えるなら、ある打者から思いっきりホームランを打たれたら、自分はどんな球を投げても打たれるのでは?と思い込んでしまうようなものです。
2-2 最悪、トラウマ!
「たった一回の失敗でしょ」と思うかもしれませんが、そのたった一回の失敗がショッキングであればショッキングであるほど、トラウマのようなものは残ります。これは仕方ありません。
私も、26歳の頃に、当時付き合っていた彼女と別れて、頭がおかしくなり、大学時代につきあっていた彼女に電話をしたら、「うーん。アンタと付き合っていたのは私の人生最大の汚点だから」と言われて、余計凹みました。3ヶ月間ぐらい蝶自暴自棄でした。
私の経験ですが、ショックな出来事は引きずります。
2-3 一般化を克服する方法
別の成功体験や物事を別の角度から見つめるトレーニングをすることですね。私にとって、まさにディベートでした。即興ディベートにハマったのもこの頃からです。
ディベートをすると、自然と色々な角度から物事を見ることができるようになるため、ひとつの出来事にこだわらなくなります。
コミュニケーションに例えてみましょう。
ある人から見たら私はコミュ障です。別の人から見たら、コミュニケーションの先生にもなれる、ということです。
2-4 ひとつの事象に囚われない
ですから、コミュ障を克服したければ、様々な角度から物事を検証する力を身につけることがいちばん手っ取り早いです。そもそも、コミュニケーションとは、単に話すだけではありませんから。
コミュ障タップリの書きかけの記事ですけれど、よかったらどうぞ。
※ちなみに、コミュニケーション能力というキーワードでgoogleで検索すると上位に表示される記事です。(笑)
私の経験談が長くなりましたね。それでは、そろそろ本題のコミュニケーション能力が低いと思われない10つの方法についてお伝えしていきたいと思います。
3.コミュ章と思われない方法
別にあなたがコミュニケーションが上手とか下手とかどうでもいいです。
大事なのは、自分のことを決してコミュ症だと思われないことなので。
一度でも、コミュ症と判定されると、周りからの評価がガタ落ちになり、その後は何をやっても上手くいきません。
実際に、20代後半の私がそんな感じでした。本当に何をやっても上手くいきません。ウェルカムトゥ負のスパイラルです。
絶対にあなたにはそんな思いをしてほしくない!ということで、私が現在進行形で実践している10の方法をお伝えしましょう。
3-1 とりあえず無口でいる
当たり前ですが、積極的に人と話そうとしなければ、コミュニケーションのミスは起こしません。
日本では、沈黙は金、雄弁は銀と言う諺がありますが、まさにその通りです。
まぁ、最近では雄弁はダイヤモンドで、聞き上手は、エメラルドと言われますが、その意気に達するまでにたくさんの失敗をしているとおもいます。
失敗したくなければ、まずは必要以上に話をしないことです。
3-2 感情を隠す
職場では感情を隠すのもありです。感情が出ると、その勢いで言葉も出てしまいますからね。これが命取り。
感情を隠すと言っても、綾波レイのように誰とも話しませんオーラーを全開にするのではありません。
るろうに剣心に登場する瀬田宗二郎くんのように、ニコニコとだけしていればよいのです。
(まぁ、宗二郎くんは、マイペースに話すタイプですが・・・)
3-3 挨拶だけはしっかりする
全くしゃべらないと変な人と思われるので、挨拶はしっかりしましょう。
「おはようございます」「お疲れ様です」が言えればOKです。
意外とどこの職場でも、この2ことが上手に言えない人、職場に慣れ過ぎて、挨拶が雑になっている人がいます。上司がいちばん雑なケースもありますが。
ちなみに、元気よく挨拶するのを嫌がるような人なら、向こうにも問題はあります。私だったら、相手にしません。
3-4 「はい」「いいえ」で答える
下手にしゃべらず質問されたら「はい」「いいえ」だけで答えるのも有効です。もちろん、「はい」「いいえ」では答えられない質問もあるかと思います。
- 質問1「ところで、仕事の進み具合どうなの?」
- 質問2「今のうちの職場ってどう思う?」
質問1に関しては、あとどれくらいで終わるかだけ伝える。質問2に関しては、「満足ですよ」と即切り返すぐらいで十分です。
もちろん、無効にも望んでいる答えがあるのかもしれませんが、質問されていること以上の答えを要求するのは、社会人としては不適切です。少なくとも上の立場に立つ人間としては。
3-5 聴く側に回る
いちばん有効です。上手に話す人よりも、人の話を聞いてくれる人に、人は好意を抱きます。
とにかく、聞きましょう。職場が変わったばかりのときは、聞く方に徹する方が無難です。
大丈夫です。あなたと話をしたい人は必ずいるはずです。
3-6 話をしたい人を探す
繰り返しになりますが、職場には必ずあなたと話をしたい人がいるはずです。
そういう人を見つけるのです。人間にはやっぱり相性があります。本当に不思議です。
100人が100人、コミュニケーションが上手で、外見や性格がよい人と話をしたいわけではありません。そんなものです。
3-7 信頼できる人だけ会話をする
これまえのテクニックは、受け身に徹することばかりでしたが、誰にも心を許さないと疲れてしまいます。なので、本当に心から信頼できる人がいれば、その人とは存分に会話を楽しむようにしましょう。
やっぱり、黙っているだけの日々はストレスです。(2016年の夏はヤバかった)
3-8 相手の性格を見極める
とはいっても、心を許すと向こうも態度が変わってくるので、ここら辺は冷静に。
3-9 難しい言葉を使わない
これは私自身に言っておきます。一部の人が知っているような専門用語は極力使わない・・・使いたいけれど。
最近、職場でドヤ顔でやたら難しい日本語を使って人を困らすおばちゃんがいるのですが、その人を反面教師にしています。本当に素晴らしい反面教師です。イラッとした数だけ、本当に今まで色々な人を混乱させたのかと反省します。
てか、その人日本語の講師になればいいのに。。。。
3-10 焦ったら一度黙る
これもたぶん自分に・・・焦ったら一度黙ります。上司や先輩には、頭がおかしくなった!とぶっちゃけて、一度冷静に案るように冷房があるところに行きます。冬なら廊下か外の風に当たる。
マイナスかと思いきや、意外と自分のことを客観視できる奴と思われるようになりました。お客さんの前でできないのがちょっと残念。まぁ、ディベートの講師をしているためか、お客さんの前ではオープンになれます。(ケースバイケースですけれど。。。)
以上が、職場でコミュニケーションが苦手と思われない10の方法でした。この方法は、2章でお話をした一度のコミュニケーションミスでの失敗から立ち直った方法でもあります。
全部が全部実行できるかわかりませんが、ひとつでも実践できて、お役にたてれば嬉しい限りです。
4.大事なのは自分の性格を知ること
いちばん大事なのは、これですかね。やっぱり。万人向けのテクニックよりも、自分の内面や性格を知って、その上で適切な対処をとることが最良の方法です。
以上です。