アカデミックディベートには色々と業界専門用語があるので、興味がある方は是非ともこの機会に覚えて下さい。
<アカデミックディベート業界用語集>
- プレパ-準備をすること
- エビデンス-引用する資料
- ブリーフ-証拠資料集のこと
では、ひとつひとつ見ていきましょう。
1 プレパ-準備をすること
英語で言うところの、Prepairですね。準備をする、ということです。
- テーマに関連するたくさんの資料を集める
- 集めた資料をもとに議論カードを作成する
アカデミックディベートでは、試合前にどれだけ準備をして挑むかが全てです。「スピーチは即興で行います」なんて言ったら、笑われます。そもそも出来っこありません。
プレパが全てです。アカデミックディベートの団体に所属したら、『来週は朝からプレパをしましょう』『あのチームプレパやりこんでいるなら―』ととにかくプレパという言葉を耳にするでしょう。
2. エビデンス-引用する資料
エビデンス-試合中に引用する証拠資料のことです。略して「エビ」、「資料」ともいいます。
アカデミックディベートは、権威のある第三者が発表したデータを引用しながら、自分たちの主張を展開していきます。本、新聞、雑誌、インターネット、などのメディアを参照して、自分たちの議論に説得力を帯びさせます。
■アカデミックディベートのスピーチ例-引用の方法について
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間題1の1:殺人が絶対的な悪である以上、国家が殺人を犯すことは、許されません。もと最高裁判事の団藤氏は、1994年の著作「死刑廃止論第4版」において、次のように述べています。
(引用開始)「犯罪の事実面は不合埋の世界、不正の世界ですが、刑罰を科するという規範面は、合埋性の世界、正の世界でなくてはなりません。不正に対するに正をもってするのが刑罰でなければなりません。犯人が被害者を殺すのは不合理の世界であって、これと同じレベルで国が死刑によって犯人を殺すことを考えることは許されません。」(引用終わり)
我々は、この団藤教授の見解と意見を共有いたします。また、これは単なる観念論ではなく、国家が殺人を犯すということにより、現実に殺人を誘発するという現実の間題を引き起こしています。
日本ディベート連盟HPより:http://old.japan-debate-association.org/script/script97.htm
上記の下線部分が引用した箇所です。94年に出版された団頭重光氏『死刑廃止論』の一部分を引用して、そこを元に、国家が殺人を犯すことは許されません、と主張しています。
このようにアカデミックディベートでは、自分たちの主張が客観的に成立していることを裏付ける手段として、資料を引用します。その為にはとにかく資料を集めてブリーフを作成しなければなりません。
3. ブリーフ-集めた資料集
アカデミックディベートでは、引用するための断片的な文章を集めて、ワードなどにまとめておきます。この方がいつでも取り出せるし、チーム内で完成した資料集をシェアできるからです。これをブリーフと呼びます。