マネジメントとは?意味・定義、「経営管理」との違い

2016年4月24日

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事業の目的は顧客の創造

ドラッカーのヒット商品といえば、マネジメントです。ドラッカーはマネジメントの研究者でもあり、世界にマネジメントの言葉を広めた伝道師でもあります。ところで、そもそもマネジメントとはどういう意味なのでしょうか?

なぜこうも多くの日本人にマネジメントという言葉は受け入れられたのでしょうか?そして、なぜ管理という言葉を使わずに、多くの管理職はマネジメントという言葉を使いたがるのでしょうか?

今回のテーマはマネジメントです。

即興ディベートワークショップ2019

はじめに

1.ドラッカーのマネジメントってどういう意味

影響力の武器|コミットメントの一貫性

ドラッカーの本を開くと、マネジメントという言葉を必ず目にしますが、案外とドラッカーのマネジメントの意味を自分の言葉でかみ砕いて説明できる人が少ないとわかった今日この頃。

1-1 ドラッカー読書会の主催者も知らなかった

以前に、都内の喫茶店で開催されたドラッカー専門の読書会に参加したときのことです。主催者の方が、「ドラッカーといえばマネジメント」と話を切り出したのですが、ビックリ。

その主催者の方に、「マネジメントってどういう意味ですか?」と質問したところ、「解釈は人によって異なるし、色々あるよ。大事なのは、ドラッカーの言葉をどう自分の中で解釈するかが大事なんだ!」という回答が返ってきました。

「はぁ?」

「いや、そういうことじゃなくて・・・わかりました。では、あなたはドラッカーのマネジメントをどう訳したのですか?」と質問したところ、空気が凍りました。かなり雰囲気を悪くしました。

1-2 即興ディベートワークショップのとき

即興ディベートワークショップで実際の企業をモデルケースにしてディベートをすると必ず『マネジメント』という言葉を使う方がいます。ところが、マネジメントの「マ」の字も知らない人から、「マネジメントってどういう意味ですか?」と質問をさて、「マネジメントはマネジメントだよ」と答えが返ってきました。

その人は我に返って、「え・・・あ、経営における管理をすることね」と切り返したのですが、それだったらマネジメントなんて言葉を使わずに管理という言葉を使えばよいはず。わざわざ、混乱を招くような横文字を使う必要はないはずです。

真理
今回のマネジメントに限った話ではないわね。
マーケティング、コミュニケーション、イノベーションと今日当たり前のように使われている横文字全てに当てはまる問題ね。
そうね。少なくても、聴いている人が解らないと思ったら、スグに和訳するか、自分の言葉で説明できないとダメね。
即興ディベートワークショップ2019

2.マネジメントの意味は「管理」なのか?

最近のディベーターは

マネジメント=経営管理と訳す人が多いです。管理職の人をマネージャーと呼びますからね。こういった背景から、マネジメント=管理という訳し方が広まっていきました。ところが、この訳し方は正しいようでちょっと惜しい。

2-1 「管理」は、administration

Administrationの意味は、マネジメント同様に管理です。MBAのAはAdministrationなのは、あなたもご存知かと。

Administrationの中には、一方的に支持を与えて管理をするニュアンスが含まれています。例えばコンピューターの動きを制御するのは、Administrationですよね。それと同じです。

真理
Administrationには、上から機械のようにコントロールする、というニュアンスが含まれているわ。
大テイラー主義に近いかもね。効率やスピードを前提とした経営にありがちの概念ね。

2-2 「経営」と表現するなら、Businessを付ければOK

では、経営における管理は、マネジメントでいいのでは?

同じく言葉で考えてみると解りやすいです。Managementの語源は、Manageです。これを日本語に訳すと、「何とかして、●●を実現する」という意味になります。

真理
つまり、ある特定の行動をして、
できないことをできるようにする!
という意味にもなるの。
あ、なるほど!スッキリ。
さすが帰国子女!英語がお得意で。

他にもドラッカーは、顧客の創造、イノベーション、強みを生かす経営、知識社会など有名な本をズラズラと発行していますが、根底にあるのはこのマネジメントという概念です。

現状ではできないと思われることをマネジメントをすることで何とかできるようになる、というメッセージがこの言葉には含まれています。

そんなドラッカーにとってのマネジメントの意味は、組織に成果を与えるものでした。

マネジメント=組織に成果を与えるもの

ドラッカーほど成果に拘る人物はいません。

ドラッカーがのし上がった背景には、このマネジメントという概念を巧みに解釈し、上手に信者たちを増やしてきた点でしょう。

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運営者情報

フリーランスのウェブデザイナー。元ディベート好き。30代でニートになる。2015年に本サイト:インプロ部がヒットして、副業ディベート講師として活動。 ホームページをゼロから収益化した実績が認めれ、35歳からウェブデザイナーになる。ウェブ制作会社・デジタルマーケティング会社を渡り歩き、複数社で経験を積み、現在はフリーランスのウェブデザイナーとして活動中。セミナーやオンライン相談の実践者として、現在は個人事業主の方向けにディベートやWordPress制作×集客を教えている。事業者の専門性をカタチにしたいと考えて、屋号は木村専門研究所に変更

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