ファシリテーターさんへ-自分ができないテーマを作っちゃダメ!

2018年3月30日

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こんにちは、木村です。

よくこんな質問を受けるので、お応えします。

 

Q.質問:テーマ選びについて

ディスカッションとディベートの両方をいっきにやりたいんですけれど、この場合、テーマはどう考えればよいですか?

な、、、なるほど。

ファシリテーターを目指している方からよく頂く質問ですね。

学校の授業や会社の研修でディベート、もしくはディベートのようなディスカッションをやりたい、という相談をよく受けます。

大変うれしいことですね。

まず、ディベートとディスカッションのテーマの違いについては以下2つの記事を参考にしてください。

 

ディベートは?
ディベートの基礎知識-4つの特徴-

論 ねぇ、ディベートってよく聞くけれど、実際はどんなものなの? 論 議論や討論をゲームにしたもの!って感じかな。 ディベートとは何か? 目的と効果は? やり方のコツは? この記事では、「ディベート」に ...

ディベートとディスカッションの違い

ぶっちゃけディベートとディスカッションって何が違うの?という質問にお答えしていきます。 ディベートとディスカッションの違いって何ですかね? ディスカッションもディベートも似たようなものでしょ? 対立的 ...

ディスカッションの場合、「よい教育とは何か?」「ギャンブルを合法化するとどんなことが起きるか?」「平等な働き方を実現するには何が必要か?」といった物凄く抽象的なところから入ります。

真理
うんうん、そのほうが議論しやすいんじゃないの?
でも、なかなか結論が出ないんだよね。コレが。
いや、それどころか議論にすらならない。色々な意見や考えがあるよね!で幕を閉じる感じ

こんな感じです。

よく学生なんかにグループディスカッションの指導をしていると、「色々な意見が出てきたね」が結論になることがあります。

この答えは最悪だよ!と教えています。

なぜなら、色々な意見が出たのは、実は何も決まっていないのと同じだからです。

振出しに戻ったね!と言っているようなものです。

ただ、色々な答えが出てしまう原因は、学生さんたちが能力不足か?と言ったらそうではありません。

テーマそのものに問題があります。

これこそが、このディスカッション的なテーマとディベート的なテーマです。

ディスカッション的なテーマとディベート的なテーマ

  • ディスカッション的なテーマ:「よい教育とは何か?」「学校教育を改善するには何が必要か?」「日本の教育は今後どうなるか?」
  • ディベート的なテーマ:文部省は、社会経験豊富な非教員免許保持者の採用枠を拡大するべきである

 

一見、ディスカッション的なテーマはたくさんのことが話せるかもしれませんが、たくさんのことを論じれるため、意見が拡散して、結局まとまらずに、「いろんな意見が出たよね」というお粗末な答えが出ます。

 

その問題を解消するのがディベート的なテーマです。

 

 

 

 

真理
ねー、論くん、これ難しくない?
カンタンではないよ。でも、漠然としたテーマのほうが何倍も難しいんだ。

漠然としたテーマとは、先ほどお伝えしたようなディスカッション的なテーマです。

 

ディスカッション的なテーマ

  • 「よい教育とは何か?」
  • 「学校教育を改善するには何が必要か?」
  • 「日本の教育は今後どうなるか?」

 

どんなことについて議論をするべきなのかを、学生たちに考えさせないといけません。もちろん、それが学生が自ら考える力を養うためにあえて抽象的なテーマにしているんだ!と主張する先生たちもおりますが、そこで質問。

あなたは、このテーマでディスカッションができますか?

話があっちこっちにそれましたが、いちばん言いたいことは、そのテーマでディスカッションないしはディベートをするとして、あなたができないテーマは絶対に選ぶべきではない、ということです。

即興ディベートワークショップでは、参加者様が自らテーマを作ることがありますが、最後にGOサインを出すのは私です。

その時の基準は、自分が肯定側になっても、否定側になっても、議論ができると判断したテーマに限りです。

ファシリテーションのポイントはいつもひとつです。

自分ができないテーマを人に振らない!

それだけです。

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運営者情報

フリーランスのウェブデザイナー。元ディベート好き。30代でニートになる。2015年に本サイト:インプロ部がヒットして、副業ディベート講師として活動。 ホームページをゼロから収益化した実績が認めれ、35歳からウェブデザイナーになる。ウェブ制作会社・デジタルマーケティング会社を渡り歩き、複数社で経験を積み、現在はフリーランスのウェブデザイナーとして活動中。セミナーやオンライン相談の実践者として、現在は個人事業主の方向けにディベートやWordPress制作×集客を教えている。事業者の専門性をカタチにしたいと考えて、屋号は木村専門研究所に変更

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