証拠資料の正しい引用の仕方とスピーチの方法

2019年2月25日

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ディベートの「準備」の手順を一挙公開

※書き途中です ディベートの準備って具体的にどんなことをするんですか? だいたい、この4つです。 ▼ 1.情報収集-テーマに関する知識を仕入れるために、書籍・新聞・雑誌を集める作業 ※プレパ 2.資料 ...

の記事でご紹介した、アカデミックディベートにおける証拠資料の正しい引用の仕方とスピーチのコツについてまとめてみました。

以下は、ペット論題で試合をしたときに使ったサンプル原稿です。

確か、肯定側立論だったかな。

アカデミックディベートのスピーチの練習になるので、これから公式戦でディベートをされる方は是非とも参考にしてください。

即興ディベートとは全く関係ありません。

即興ディベートワークショップ2019

サンプル原稿

人間がペットを飼うことは本来自由です。しかし、ビジネスでペット売買をするのであれば、一定のルールが必要になります。もし!できないのであれば、法律の力を使って禁止する必要があります。

メリット:生命の保護

論点1 内因性

A まず、事実です。年間25万頭近くの犬猫が殺処分されています。

 excitenews HP201110より引用します。

引用開始「環境省が公表している『犬猫調査のまとめ』によると、年約15万頭の犬や猫が業者によって生産され、そのうち生きて消費者に販売されるのは6万頭。残りは死産や売れ残りという理由で処分されています。トレーサビリティ(流通履歴)の確保もされていません。年間約24万頭の犬猫が保健所で殺処分されているニュースは目にすることはありますが、流通ルートで10万頭近くが処分されている事実を国民は知るべきです。こんな国は先進国では日本だけです」」引用終了

・・・

・・・・・・

下線部が証拠資料を引用した部分です。

当時は、年間で25万頭以上の犬・猫が保健所で●処分されているを問題提起をしたかったので、それを裏付けるために、Excite newsさんのホームページを参照して、上記の一文だけを抜粋して資料を作りました。

あとは、スピーチ練習をしてあの原稿を1分内に読み切るだけです。

 

ポイント1.「引用開始」&「引用終了」は必ず言う

即興ディベートであれば、「年間たくさんのペットが処罰されているとニュースで報じられていますよね?その中には、必ずペットショップで売れ残った動物も含まれているわけです。」と伝えてもOKですが、アカデミックディベートではNGです。

必ず自分の主張を立証するときに

  • 権威ある機関が発行したデータの一文
  • 社会的地位の高い人・もしくは専門家の意見や証言

などを引用する形で自分の主張を裏付けていきます。

証拠資料を引用する方法

  • 「20xx年に●●大学の●●教授の証言を引用します xxxxxxxxxx 引用終了」
  • 「1990年に●●●研究所で次のデータが発表されました。 xxxxxxxxxx 引用終了」
  • 「2008年の日経新聞で、以下の記事がありました。引用します xxxxxxxx 引用終了」

【注意】xxxxxxxxxxxxxxの部分は本文に書かれているこをそのまま述べます。省略して伝えると歪曲したとみなされ、減点・無効になります。

 

そして、必ず引用するときは、「いんようかいし」と言って、引用が終わったら「いんようしゅうりょう」といいます。

即興ディベートワークショップ2019

ポイント2.裏技!端折ってもOK

「いんようかいし」や「いんようしゅうりょう」と丁寧にいう必要はありません。アカデミックディベートの試合では、1分間に400~500文字を話すトレーニングを行います。1秒間に8.3文字くらいを発するんですね。立論タント者の場合は、「考えるな!話せ!」の世界ですね。

ただ早口に話すのではなく、所々無駄な言葉をカットすることが求めれます。

だから、

  • 引用開始→「いんよ」
  • 引用終了→「おわり」

と言っても伝わればOKなのです。

私の場合は、「わり」でした。「お」を言わないのです。母音を発するとのどがつかれるのと途中でつっかえます。3秒のつっかえは、24文字の損失です。この24文字が試合を決定づけるかもしれません。そのため、アカデミックディベートでは、一語一句をまともな述べているのではなく、どのようにスリムに言うか!もひとつのテクニックになるのです。

「そんな言い方じゃ相手に伝わらないじゃないか!」と思うかもしれませんが、アカデミックの場合「正確に伝わらなくてもOK」です。

なぜなら、ジャッジもジャッジで一語一句を細かく聞いているわけではないのではありません。

頭で聴いている」のです。

ディベートのテーマに慣れてくると、その資料の名前を言うだけで、ジャッジは何が言いたいかを先読みしてくれます。

アカデミックディベートはリサーチ

別の記事でも言っておりますが、アカデミックディベートの本質はスピーチではなく、そのスピーチをするためにみんなで何かを調べたり、集まって議論の戦略を練るところにあります。ディベートの試合というのは、それまでの事前準備を発表することが大切であり、上手に話すことではないのです。

もちろん、即興ディベートでこんなことをしても意味がないので、そこらへんもご留意ください。

 

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運営者情報

フリーランスのウェブデザイナー。元ディベート好き。30代でニートになる。2015年に本サイト:インプロ部がヒットして、副業ディベート講師として活動。 ホームページをゼロから収益化した実績が認めれ、35歳からウェブデザイナーになる。ウェブ制作会社・デジタルマーケティング会社を渡り歩き、複数社で経験を積み、現在はフリーランスのウェブデザイナーとして活動中。セミナーやオンライン相談の実践者として、現在は個人事業主の方向けにディベートやWordPress制作×集客を教えている。事業者の専門性をカタチにしたいと考えて、屋号は木村専門研究所に変更

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