インプロ(即興力)とは何か?-ダニエルピンク氏が提唱する21世紀の影響力


インプロ

この記事では、即興ディベートの元ネタになったダニエルピンクの21世紀の影響力についてお話をしたいと思います。

インプロ部では、即興力UPを目的に即興ディベートを教えています。

2017年に入ってから、じっくりと物事を考えるトレーニングやスピーチの練習なども取り入れましたが、基本は即興ディベートを行っています。

事前にどれだけ調べてきたかではなく、その場とっさの判断で言葉にして伝えられるか、を競うスタイルでディベートを教えています。これを即興ディベートと言います。

「なぜ即興力にそこまでこだわるの?」と質問をしたくなるかもしれませんね。

この本から影響を受けたからです。

ダニエルピンクの人を動かす、新たな3原則、です。この本では、説かれていることは3つです。

  1. インターネットの普及により情報をたくさん持っている人が勝つ時代は終わった
  2. お互いの知識量・情報量が対等であり、情報格差では勝負ができない世界にいる
  3. その中で、武器となるのは【同調力】【浮遊力】【明確性】の3つである
  4. 相手を立てること。その手段として【ピッチ】【奉公】【インプロ】

最後の【インプロ】に共感をして、ディベートでこの【インプロ】を体現しようと思い、インプロ部を作りました。

今回は、ダニエルピンクの著書21世紀の影響力を読んで、自分なりに理解した部分をお伝えしていきます。

 

はじめに

1.ダニエルピンクとは?

ダニエルピンク-フリーエージェント時代到来で有名な人です。これからはひとりひとりがフリーエージェントして生きる時代が到来する、と宣言して有名になりました。

1-1 プロフィール

1964年生まれ。エール大学-ロースクールで博士号を取得。クリントン政権下でゴアのスピーチライターを務める。21世紀は、労働者の半数がサラリーマンではなく、フリーエージェントになると宣言して、世間の注目を一気に浴びる。

フリーエージェントというのは、会社に雇われているサラリーマンではなく、フリーで働いている人のことです。

ロバート・キヨサキ的にいうと、EではなくSの人達です。

1-2 ダニエルピンクの著書

  • フリーエージェント時代の到来(雇われない生き方)
  • ハイコンセプト
  • モチベーション3.0
  • 人を動かす新たな3原則

「大前健一さん」や「神田昌典さん」もダニエルピンクからは影響を受けていることが伺えますね。

大体、このようなパターンで読者たちを煽ってきますよね。

  • これからの時代は行き先不透明な時代を強調する
  • このままだとヤバいと訴え、ある行動を奮起させる
  • 共感した人達に自分たちのコンテンツを販売する

少し前にちょっとネットの世界で大暴れした「秒速で1億稼ぐ」の与沢翼さんと同じです。そういえば、与沢さんもダニエルピンクを支持していましたね。

2.「人を動かす」についてお話

ダニエルピンクさんは、人を動かす新たな三原則の中で「影響力」という言葉を使っていました。

「影響力」という言葉を聞くと、まず思い浮かぶのがロバートチャルディーニではないでしょうか?

ダニエルピンクも、著書の中で「影響力」という言葉をたくさん使っていますが、ロバートチャルディーニの影響力の武器をどこかで否定しています。

2-1 20世紀の影響力-ロバートチャルディーニ時代

影響力の武器については、こちらの記事でまとめたので時間があるときにでも読んでみて下さい。

ダニエルピンクは、21世紀になって、影響力の正体が「たくさんのことを知っている」から「必要に応じて使える」に変わったということを主張しました。その中身についてみていきましょう。

2-2 「世の中知っている奴が勝つんだぜ!」の時代

「影響力の武器」の世界では、「どれだけ知っているか」が影響力でした。「世の中知っている奴が勝つんだ!」という言葉がありますが、本当にその通りです。

情報が滝のように上から下に降り時代でもありました。

  • 売り手と買い手
  • 上司と部下
  • 先生と生徒
  • 親と子供

このように、左側の人(売り手、上司、先生、親)が右の人(買い手、部下、生徒、子供)よりも優位な立場にいました。

2-2-1 事例①中国のサービス品質が低い理由

中国では、販売者側は「与えている側」であり、顧客は受け取る側です。力関係は顧客よりも強いのです。これは共産主義国家の文化ですね。

日本でもお客様は神様とスローガンを前押しにしながら、商品を出せば売れるだろうという前提でプロダクトアウト主体のセールスが当たり前のようにありました。

2-2-2 事例②医師は患者よりも立場が強い理由

他にも、販売者側の方が立場が強い業態があります。医師と患者の関係です。かつては患者が医師に頭を下げて高額のチップを支払う描写がありました。医師は当然のようにそれを受け取る。白い巨塔の世界ですね。

「患者の命綱を握っている」「日本特有の先生文化」の2つにより、医師は患者に対して強い立場を維持していました。

2-2-3 「先生」と呼ばれる仕事は強かった

弁護士、教師、代議士など「先生」と呼ばれる職業の人達には、顧客が欲しがる情報をたくさん持っている、という理由で顧客よりも影響力を行使することができました。

「私は先生だ」「先生の言うことは絶対」「よって、私の言うことは絶対」の三段論法が成立します。だから、先生は生徒に対して、「間違いない」と堂々と言えば、生徒たちは、「はい、先生が仰るのだから間違いはないですね。(理由はよく解らないけれど・・・)」となるわけです。

唯一、その先生に間違いを指摘できるとしたら、

  • 先生よりも知識・情報がある
  • 事前にしっかりと調べた

かのどちらかでしょう。

これこそが情報がどれだけ力を持っていたかを象徴しているでしょう。

2-3 「知っている」の価値が暴落した

ところが、21世紀に入り、「知っている」の条件ががらりと変わりました。インターネットが普及し、みんながスマートフォンを持っている時代では、誰もが瞬時に情報にアクセスすることができます。

一昔前は、「担任の先生が言うことは全て正しい」と私たちは思い込んできましたが、それは先生以外から情報を受け取ることができなかったからです。いまではそんなことはありません。

必要な情報をスマートフォンで調べて、「ほら!先生。これが違うでしょ」ということもできます。

この関係は上司と部下にも言えます。かつては上司が部下よりも影響力を誇示できた理由は、「会社の立場」と「その立場からくる情報量」でした。

重要な情報は、取締役会→事業部→課・現場へと下から上に降りてくるのです。ところが今は、情報は市場にもたくさん転がっているし、文面化された情報はスグに拡散されます。そうなると、本当に影響力を持つのは会議室ではなく、現場になるのです。

2-4 ハッタリが通用しない

販売の世界でも同じことが言えます。例えば、家電量販店で商品を購入するときを想像してみて下さい。

今では、AMAZONと比較をして、どちらの方が安いかを瞬時に知ることができますが、昔はそれができず、その情報を知っているのは店員だけでした。

定価で商品を買ったけれど、買った後に「あ、もっと安いところがあったんだ!」なんてことは今の時代ではまずあり得ません。インターネットがない時代では、これが普通にあり得ました。

ビッグカメラ、ヨドバシカメラ、ヤマダ電機、と全てのお店に足を運ばなくてもどの商品がいちばん安いか、ググれば一発でわかります。

もちろん、家電量販店のみならず、学習塾、保険、書籍など全てに言えることです。顧客が損をする時代は終わりました。

3.21世紀に影響力を行使する方法

もしもあなたが相手と同じ情報をもっていたらどうでしょうか?もしくは、顧客の方があなたよりも製品について詳しい状態です。

あなたがヨドバシカメラの店員としてアルバイトとして働くことになった。
もちろん、あなたはそんなにパソコンについて詳しくありません。

  • 条件1-目の前にいるお客さんは、あなたよりもずっとパソコンに詳しい
  • 条件2-おまけに前日にパソコンのスペックについては全部調べてきた

よって、あなたよりも知識が何倍もあります。

情報は平等という前提に立ち、相手と同じ立場にたって物事を考えること、「共通点」「共感」によって人を動かすしか方法はありません。と、ダニエルピンクは指摘します。

3-1 「同調」、「浮揚力」、「明確性」の3つ

ダニエルピンク氏の著書「人を動かす新たな3原則」では「同調」「浮遊力」「明確性」の3つの力が紹介されていました。

  • 1)同調-共感によって人を動かす
  • 2)浮揚力-浮かび上がる力
  • 3)明確性-必要な情報を提示する

この3つですね。言葉だけだと解りにくいので、ひとつひとつを説明します。

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3-1-1 同調力-共感によって人を動かす

  • 【誤】自分のほうが相手よりもたくさん知っている。教えてやる!
  • 【正】お互い同じことを知っている。何が違うかだけ一緒に考えよう!

私は、ディベートに関していえば、おそらくこの記事を読んでいるあなたよりも知っています。だからと言って、私のほうがあなたよりも偉いわけではありません。

あなたは私が知らないことをたくさん知っています。

即興ディベートワークショップでは、自分が一方的にディベートを教えているのではなく、ひとつのテーマについてみんなで知識を出し合いながら一緒に作っています。

ワークショップやアクティブラーニングこその学び方です。

 

3-1-2 浮揚力-浮かび上がる力

  • 【誤】間違いを指摘されないように事前に対策をたくさん打つ
  • 【正】次につなげるために原因探しやアプローチの改善をする

ディベートの試合は間違ったことをいってもいいんです。むしろ、立論のタイミングでは間違ったことを言ってください。あえて、反論をされて、その反論の意味や意図を理解して適切に返す力のほうが何倍も大事です。

こんなことを口で豪語しても拒否されるときは拒否されます。そもそもディベート講座を始めた当初は誰からも相手にされませんでした。

それでも凹まず、めげず、原因分析やアプローチの改善をサボらず続けてきたわけです。ワークショップの集客は、このサイトのみで行ってきました。FACEBOOKも使いますが、今のところリピーターに対してだけです。

何が言いたいかというと、私たちは人から拒否されること、断られることが死ぬほど嫌いです。それでも、21世紀に影響力を持てる人は、そのストレスに勝つ強いメンタルを持っているということです。

ちなみに、ディベートでもどんな議論を出しても必ず反論されます。反論されることを恐れないメンタルと反論しても切り返すスキルを鍛えるという点では最適かもしれませんね。

3-1-3 明確性-必要な情報を提示する

「情報のどの部分が大切なのか?」「どの情報を組み合わせて、どう分析するか?」など情報を右から左へそのまま出すのではなく、料理をするような感覚でアレンジをして相手に提供する姿勢と技術ですね。

即興ディベートが強い人は、この「明確性」をもっています。

議論は長くなればなるほど複雑になりますが、「今回の議論のポイントはここです!」「ここが争点になります!」「この論点は、このように解釈をして下さい。今から説明します。」と情報の取捨選択が上手です。

以上が、「同調」「浮揚力」「明確性」の3つです。情報をたくさん持っていればよいわけではなく、状況に応じて柔軟に使いこなせることが本質なのかと。トライアンドエラーの繰り返しですね。

さて、続いては、相手を引き立てることで発揮する影響力についてお伝えしていきます。

3-2 相手を引き立てる3つの思考

「なぜ相手を引き立てるのか?」・・・その理由は、選択の意思は相手にあるからです。「人を動かす力」とは、言い換えれば「相手に自ら動いてもらう力」です。

その為には、合理的に判断できる材料を与えて、決断をしてもらわなければなりません。

3-2-1 「バカを騙す」という発想は捨てる

言い方は悪いですが、「難しい話を聞きません」「文章が読みません」「費用対効果で物事を考えません」「何を言うかではなく、誰が言うか」の方にウェイトを高く置きます。

失礼なことばかりを口にして申し訳ございません。あえてイラッとさせる言い方をしたのは、この部分を理解してほしいからです。こんなことを言いながら、基本、私は自分のことをバカだと思っています。

少なくとも、この記事を読んでいるあなたの社会的な影響力は、高くないと思っています。だからこそ、私たちは引き立てるべき相手を選ぶ必要があるのです。

3-2-2 あなたが引き立てるべき相手

積極的に情報を発信すると、中には反論を唱える人も出てきます。もちろん、イラッとするのですが、そういう人は少なからずあなたが発信していることに興味を持った証拠です。

私でいえば、「ディベートは、日本人の文化に合わないでしょ!(根拠なく決めつける態度)」「ああ、ディベートね。色々と勉強になるみたいだね(明らかに興味がない態度)」の人は相手にしません。

そんな人を引き立てても時間の無駄だからです。むしろ、「そうだねー!」と同調する方がよっぽど相手も嬉しいはずです。

では、どういう人を引き立てるのかというと、あなたが発信した情報に少しでも興味を持ってくれた少数の人です。それは反論を含めてです。反論しているということは興味を持った証拠です。

FACEBOOKでいえば、イイねよりも反論・批判・ツッコミの方が価値があります。(まぁ、あまりにも露骨な反論をされると凹みますが・・・)

3-2-3 積極的に情報発信をする

情報発信をしないことには影響力は持てません。なぜ有名人が有名人かというと、メディアなどでたくさん情報を発信しているからです。ホリエモンや苫米地英人さんがその典型例でしょう。

確かに学歴や職歴を前面にアピールしていますが、書籍、雑誌、ネットでの情報発信の量が私たち一般人と比べて圧倒的です。「オレ(私)は、ネームバリューがないから」と諦めるのではなく、ネームバリューをつくるのは日々の情報発信です。

参考にして欲しいのは、プロブロガーとして生計を立てているイケダハヤト氏ですかね。イケダハヤト氏は「ウケる文章の書き方」「情報を発信する」「検索エンジンで上位に行く」方法をネット上で発信しています。

この場合、書き手と読み手は、同じ情報を知ることになり、情報格差は軽減されます。(完璧になるくなるわけではありません。)

それでも、有益な情報を発信して公開したという実績が影響力UPにつながります。

あなたが発信した情報で読者は知りたいことが知れて、それがキッカケで人生が変われば、相手を引き立てた証拠にもなるのです。

さて、ここからはダニエルピンク氏が提唱する相手を引き立てる「スキル」についてお伝えしていきます。ここからはディベートの技術も絡んできます。

3-3 相手を引き立てる-実践

ダニエルピンクは、相手を引き立てる実践的なスキルとして、「ピッチ」「奉公」「インプロ」の3つのスキルを提唱しました。

ひとつひとつを見ていきましょう。

3-3-1 ピッチ-選択をしてもらうためのキッカケ作り

積極的に情報を発信していれば、誰かは興味を持ってくれます。そして選んでくれます。ところが、顧客がなぜあなたを選んだのかは顧客にしか解りません。直接聴いてみて下さい。

【余談】参加者にヒアリングをした結果

  • 1位-「ディベート+●●」とGoolgeの検索エンジンで上位に表示されていた
  • 2位-WEBディレクションやコンテンツマーケティングについて学びたいから
  • 3位-ディベートだけではなく、「ディベートの教え方」も教えてくれるから

「えー、ここなの!」と驚くことばかりですが、それで選んでもらえたのなら価値がある証拠です。しっかりと次に生かすことですね。

では、次。奉公です。

3-3-2 奉公-人生の質向上のお手伝い

製品・サービスを利用することで、「よい変化」が実現できることを伝えます。先ほどお伝えした「明確性」の部分と合わせて読んで下さい。

ディベート講師の私が言うのもアレですが、ディベートを学んでも人生は大きく変わらないと思っています。

ただ、人生を変えたい人がいて、その人がディベートという言葉をどこかで知り、少しでもディベートがお役にたてるのなら、最大限コミットしています。

こちらから無理をしてディベートを売りこんでいません。そんなのは親切の押し売りです。もちろん、案内文ではプッシュしていますが、それは相手がディベートについて詳しく知りたい、という前提があるからです。

では、最後、「インプロ」です。

3-3-3 インプロ-即興で対応するスキル

やっと最後です。「インプロ」です。元ネタは即興劇です。即興劇では、相手の反応を読みながら、柔軟に振る舞いやセリフを変えていくことが求められます。これと同時に、相手をどれだけ引き立たせるかも重要です。これを即興で行うのがインプロです。

ダニエルピンクが紹介した「インプロ」では、以下の2つが紹介されていました。

  • 「一方的に伝える」よりも「聴く」-拒否されても、その真意にフォーカスできるか?
  • 「問題解決」よりも「問題発見」-相手の隠れた要望を聞きとる。なぜなぜの繰り返し

この2つを即興で行うのがインプロです。一昔前は、たくさんの情報を発信できるや問題解決の方法を提示できる人の方が強かったのですが、今後は、「聴く」を通じて

  • 本やネットには載っていない情報を提示する
  • 相手と向き合って本当の問題が何かを掴む

など、その瞬間、その場でしかできないことに価値が置かれます。難しいように聞こえますが、本や雑誌に掲載されている情報よりも、ひとりひとりの経験から出る「考え方」や「意見」「価値感」の方が大事になってきて、それらの情報は現場でないと手に入りません。

同じように、相手もありふれた当たり障りない情報よりも、「あなたが本当に思っていること」や「あなたじゃないと伝えられないこと」に興味を持ちます。なぜなら、ありふれた情報なら、WIKIPEDIAとNAVARまとめで十分ですから。

まとめ

さて、これまでにインプロのスキルについて解説をしてきましたが、ここで一つ疑問が残ります。インプロのスキルをどうやって磨くのか?

この点に関して、私ができることは即興ディベートをすることですね。なぜ、即興ディベートを学ぶとここでお伝えしたスキルが身につくのか?

答えはコチラのボタンをクリックしてください。

即興力を身につける

 

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