肯定側立論の書き方-内因性、重要性、解決性が必要な理由とは?


ディベート初心者向け-肯定側立論の作り方

ディベートをしていて最初にすることは肯定側立論を作ることです。

他の記事でも肯定側立論の作り方は解説をしているので、今回は少し違った切り口で肯定側立論の作り方についてお伝えしていこうかと思います。

では、どんな切り口で書くかというと、人を動かす!ですかね。

  • 組織のリーダー
  • マーケッター
  • プロモーター

など「人を動かす人」の側の立場の人に向けてこの記事を書いていきます。

0 はじめに

1.「肯定側立論」の役割=人を動かす

最初にプレゼンテーションをする意味

ディベートの目的は、第三者であるジャッジから票を受け取ることです。つまり、相手チームではなく、自分たちに投票をしてくれ!と最後のスピーチで伝えることです。

 

肯定側の仕事とは?

ディベートにおける肯定側の仕事は、「我々の提案を受け入れて、現状を改革するべきである!」という強い主張をすることです。

肯定側立論は、トップバッター

肯定側立論でコケると、出だしで失敗することを意味します。そのあとの反駁スピーチがどんなに優れていても、立論がダメなら、無条件で肯定側を負けにするジャッジもいるくらいです。※もちろん、本人たちは口では言いませんが。

ディベートでも、プレゼンテーションでも、スピーチでも、何でも人を動かすことを目的にしているのなら、最初が肝心だということですね。

では、次に肯定側立論を作る時のポイントですね。

2.肯定側立論を作るときのポイント-4つ

肯定側立論の作り方

肯定側立論は以下の4つのポイントで構成されています。

  • 必要な情報を伝える
  • 現状の分析・問題を指摘する
  • 実行する理由を明確にする
  • プランによって問題が解決するシナリオを伝える

ディベートでは、これらのポイントをプラン、内因性、重要性、解決性の4つで伝えていますね。

2-1 .必要な情報を(具体化して)伝える

いきなり本題に入らず、まずは言葉の定義、試合の方向性、テーマの実行計画を提示するところからスタートします。

2-1-1 言葉の定義・解釈・方向性

言葉の解釈がかみ合わないと議論がかみ合いません。例えば、「英語」「英会話」という言葉も、100人が聴けば100通りの意味があります。

だからこそ、肯定側は、「この試合では英語の授業とは●●をすること定義します」と言葉の意味を固定させましょう。言葉の意味をコントロールできれば、後半の試合展開が有利になります。

2-1-2 テーマを具体的な実行計画に落とす

いわゆる「プラン」ですね。「英語教育を推進するべき」といっても、何をどうするのか?までは解りません。

今回の試合はどのようにしてテーマを実行していくのか、その計画案を提示します。

プランの設定方法については、テーマの範囲以内であれば自由ですが、あまりにもテーマからズレていると判定された場合は、否定側から反論を受けることになります。トピカリティーですね。

・・・・ああ、プランの作り方二ついてはここでは割愛します。今度作ります。

とりあえず、次にいきましょう。

何をどのようにするかが明確になったところで、「今度はなぜそれをやらなければならないか?」の説明をしなければなりません。

 

2-2.現状の分析・問題を指摘する

いちばん簡単なのは、問題を指摘して、それがプランを実行して解決する、というシナリオを作り上げることです。そして、人を動かすために最も大事なのが、「問題を指摘」することです。

世の中は間違いだらけなんだよ!と罵りましょう。大丈夫です、ディベーターは、みんな気づいていないだけで、現状をバッシングしています。

2-2-1 問題とは?

些細な問題でもかまいません。とにかく、「問題提起」をします。「今の現状!ヤバイっすよ!」と叫びましょう。叫んだ後に理由は忘れないでくださいね。

間違っても現状は問題ないけれど、プランを導入すればもっとよくなるから!なんて口にしてはいけません。1ミリの問題でも問題なら大げさに言いましょう。

基本、人は問題を認識しないと行動しません。必要性を感じないからです。「よいこと」だけでは人は動きません。一方で、人は問題を問題と認識したときに行動しようとします。

マーケティングの世界では、人は快楽を得るよりも苦しみを解消する方にお金を使う、という定説があります。

例えば「英語」。英語が話せるようになると、確かにうれしいです。ところが、それだけでは英語塾に入ってまで英会話を学ぼうとする人は増えません。英語を学ぶ必要性がないからです。だから、英会話業界は、グローバル化を祭り上げて英語を勉強しよう、と訴えかけます。

他にもダイエット。モデルみたいなボディーになりたくてダイエットスクールに入る人はいません。太っているのが死ぬほどいやだから、耐えられないほど苦痛だから、高いお金を払ってまでダイエットスクールに入るのです。

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キラキラワクワクよりも、ドロドロした問題を訴えかける方が、人は反応します。

2-2-2 問題がない場合は?

それでもテーマによっては現在の問題が見つからないものもあります。Appleやユニクロをテーマにしてディベートをすることがありますが、現時点では、問題らしい問題はほとんど見つかりません。

ところが、未来の話だったらどうでしょうか?今の経営環境がこのまま続く保証が全くないので、20年後はどろどろですよ!と悪い未来を見せましょう。

特に、Appleやユニクロに共通して考えられる問題が、以下2点です。

  • 全商品を世界中に売り尽くしたとき
  • 新たな競合が市場に参入してきたとき

寡占市場を築いていても、経営環境や市場のルールが変われば一気にオダブツですよ!とほのめかしましょう。フォードがGMに負けたときの実例が有効ですかね。

3-2-3 問題はシナリオにして伝える

極論をいうなら、問題をでっちあげてもかまいません。ド派手に煽るくらいがちょうどよいでしょう。

但し、問題は必ずシナリオに落とし込んで伝えるようにしましょう。

例えば、先ほどの英語ですが、以下のシナリオに分けて伝えるとよいでしょう。

  1. 2020年に近づくにつれてグローバル化になる
  2. 2020年以降もグローバル化は過熱する
  3. 英語を話す外国人が増えていくことが予想される
  4. 今のままの英語教育だと絶対に英語は覚えない
  5. 文部省が英語の教育を改善してくれるとは思えない

よって、英語を学ばないと大変なことが起きると訴えるのですが、ここで大事なのは必ず一つ一つの項目に対して理由づけを徹底することです。

2-3.実行する理由を明確にする

さて、問題が完成したところで次に行きましょう。「問題を問題だー」と叫んだところで、人は行動をしてくれません。「最優先で解決するべき問題だ!」と言い切るぐらいがちょうどよいです。

2-3-1 「喉から手が出る」「絶対に・・」がキーワード

例えば、お財布が痛むほどの高い商品を買うときを想像してみて下さい。

「これ欲しいなぁ」「これ必要かも・・・」で、人はお財布からお金を取り出そうとしません。お金の方が欲しいです。必要だからです。ところが、「喉から手が出るほど欲しい」「絶対に必要だ!」と判断したらどうでしょうか?借金をしてでも買うかもしれません。

ローンを組んでまで、一軒家や車を購入した人は、こんな気持ちだったのでしょう。

車や住宅を購入した人は、単に欲しいから、必要だから、という理由だけで買ったのではありません。ちょっとしたある感情を擽られて、「購入をする」、という大きな決断をしたのでしょう。

いつやるの?今でしょ!なぜ?その答え。

2-3-2 重要性のアプローチは2つ

内因性が「何がどのように問題であるか?」に対して、重要性は「なぜ問題か?」の一言に尽きます。

アプローチは2つだけです。

  • 「放置をしておくと将来とんでもないことになる」と煽る
    企業の場合、赤字や倒産は避けたいところなので、それ自体が行動をする理由になる。他にも、「社会に対してイメージが悪くなる」、「人が辞めていく」なども企業によっては有効な理由になる。
  • 「主人公は、その問題を解決するのは当然だ」と断言する
    政策系に多い。基本は、憲法に違反していると立証できれば、無条件で解決するべき問題になる。景気が悪くなる、失業率が上がる、等も有効だが、その先に国家として対策をする理由まで立証する必要がある

なお、問題についてはひとつでも多く伝えるようにしましょう。重要性の数が多ければ多いほど勝ち筋が増えることになります。ただし、理由はちゃんとセットで伝えることも忘れないようにしましょう。みんな忘れます。

2-4.プランによって問題が解決するシナリオを伝える

散々問題を指摘したところで、肯定側は最後に「私たちの提案(プラン)を採用すれば問題は解決する」と論じます。こうやって聴くと、なんだかマッチポンプみたいですが、そんなもんでしょう。

2-4-1 解決製の「キーワード」は安心

今まで散々問題を煽って、行動するべき理由を訴えたのだから、行動をしてくれたら安心して問題が解決することを示さないといけません。

どのような手順で解決をしていくのかを手順に分けて説明していきましょう。

そもそも人は何か新しいことにチャレンジをすることを嫌がります。たとえ今のままが危険であり、不安でもあってもです。もしかしたら、他の解決手段を勝手に考えるかもしれません。

動物たちが津波が襲ってくることが解っても、ノアが用意したのが、「方舟」ではなく、「いかだ」だったら、動物たちは迷わず高いところに逃げていたでしょう。神話にたとえるのはアレかもしれませんが、同じ理屈です。

安心しないと人はあなたの提案に振り向いてくれません。

2-4-2 焼け石に水は避けよう

ディベートの試合で失敗するパターンは、問題を大げさに叫んでいて、解決手段がたいして役に立たないことです。

例えばこんなのです。

今の会社にいたら、給料はたいして上がりません。今のままの給料だと10年後は生活ができるか解りません。社会保険の引き上げに耐えられないかもしれません。住宅ローンや保険料は支払えるのでしょうか?危険ですよね?では、転職をしましょう。給料が1万円上がります・・・みたいな議論です。

どの部分が弱いかは割愛します。ディベートの試合でも同じような議論がよくあります。

過去に経験したのが、弾道防衛ミサイル論題でした。

  • 某国がかなり高い確率で日本にミサイルを発射してくると立証する
  • 防衛用のミサイルを設備して、迎撃用立ち向かえるようにするべき

という議論を作ってみたのですが、かなり高い確率でミサイルを発射してくるのなら、防衛用のミサイルを開発する予算を別の方に回した方が有効です。迎撃できる保証もなければ、仮にピンポイントでヒットしても、核弾頭が日本の領土内に落ちてくれば一発でオダブツです。

何が言いたいかというと、問題の大きさに比べて解決手段が小さすぎると言うことです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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