ディベートは話し方講座ではない!

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時々、ディベートを話し方講座と勘違いして申し込んでくる人がいるので、誤解を解く意味でもこの記事を書いてみました。

もちろん、「人前で上手に話せるようになりたい」という気持ちはわかります。かつての私もそうでしたから。

ですが、それなら、まずは、あなたの目的を実現する「話し方講座」にいちど参加をしてみて、それでも何か足りないと思って、そこからディベートにチャレンジしてみることをお勧めします。

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さて、話し方講座とディベートの違い、この2つを比較しながら、この話を続けていきます。

はじめに

1.話し方講座とは?

プレゼンテーションのトレーニング、コミュニケーション講座、スピーチのワークショップ、これらはすべて話し方講座です。元営業職やコンサルタント職で独立をしてコーチングのビジネスを行っている方がよく主催していますね。

内容はとしては、こんなところかと

1-1 プレゼンテーションのトレーニング

パワーポイントで資料を作る方法やその資料をもとにプレゼンテーションを行うためのトレーニングをする場ですね。初心者向けのものから本当に実践的なものもあります。

個人的な経験だと、どんなことを伝えるかではなく、どのように見せるかのほうに力を入れているものが多いですね。

1-2 コミュニケーション講座

伝える練習や聞く練習、言葉のキャッチボールですね。人と話すことに苦手意識を持っている人に向けて、自己紹介や人と話す練習をする講座です。以前、ADHD・アスペルガーの方に向けたコミュニケーションのトレーニング講座に参加したことがあり、そのときは言葉のキャッチボールのトレーニングをしていました。

ボールを受け取って、誰かに投げて、そのボールを受け取った人がボールを投げた人の質問に答えて、さらに別の人にボールを投げるような感じです。

1-3 スピーチのワークショップ

有名なのがトーストマスターズですかね。日本語・英語と両方あります。テーマがすでに決まっているもの・自由形式とあり、時間を決めてスピーチを行います。

私も参加をしたことがあります。英語の練習目的で参加をしました。時間を意識したスピーチはディベートを通じて散々行っているので、とりあえずできた感じです。

拍手はもらえましたが、むしろ反論のほうが欲しかったのはディベーターの性なのでしょうか?(詳しくは、後述)

2.話し方講座とディベートが決定的に異なる点

色々と話し方講座に参加をしてディベートとちょっと違うな、と感じた点は、どんな内容を話すか?という部分よりも、声のトーン・抑揚・身振り・手振り・表情などノンバーバルな部分にウェイトがおかれている点です。

2-1 ノンバーバルな部分とは?

非言語的な要素とは、声のトーン・抑揚・身振り・手振り・表情など言葉以外の部分です。何を話すかではなく、どのように振舞うかのほうに力を入れています。人を引き付ける話し方!ができるかどうかです。

極論をいうと、プレゼンテーション講座では、内容はどうでもよくて、人から見てカッコよくプレゼンテーションができているほうが何倍も重要なわけです。

2-2 ディベートは内容が全て!

対して、ディベートは何を言うかが全てです。身振り・手振りはほとんど不要です。ここが話し方講座との大きな違いです。

(1)もしもあなたが人前で立って話すと緊張してしまうのなら、その場で座ってスピーチをしてもかまいません。紙を読みながらスピーチをしても最後まで全部聞きます。なぜなら、ディベートの試合をしていて、私はあなたがどんな論理を展開しているのかを聞いて、その内容が妥当であるかを判断しています。

(2)声のトーンについても同じことが言えます。あまり小さい声で話されると聞き取れませんが、無理をして大きな声で話す必要もなければ、抑揚は不要です。あえて言うなら、いちばん言いたいこと(主張)だけ、大きな声で伝えてください。理由や根拠は猛スピードで話してもかまいません。

話し方講座のようにきれいなプレゼンテーションができても、話している内容が薄ければ、ゲームでは負けてしまいます。ディベートの試合は、きれいに話すことではなく、対戦相手よりも自分たちの議論のほうが説得力があることを伝えてなんぼです。

確かに世間一般では、人は見かけが9割といった論調で、その論調からスピーチやプレゼンは中身よりも見かけが全てという流れになっているのかもしれません。この論調に独り歩きしたのが、メラビアンの法則です。

ディベートは完全に逆です。中身が9割です。相手の議論を聴いて、議論の中身を分析して、その内容を自分の言葉にして伝えるところからスタートです。

3.「内容が9割」の世界にいてわかった2つのこと

即興ディベートワークショップを行って1年。そこでわかったことは、プレゼンテーションやスピーチを仕事にしている人ほど、この「内容が9割」に同感してくれます。2つ事例を紹介します。

3-1 内容がキチンとしていればノンバーバルな部分は後からついてくる

では、なぜ中身にこだわるのかというと、情報が整理されていて、どの順番で伝えればよいか解っていれば、自信もって人前で話せるからです。

自信をもって話せれば、声のトーン、抑揚、身振り・手振りも自然とよくなります。表情も明るくなります。メラビアンの法則を木に例えるなら、下図の通りです。

根っこ(内容)がシッカリすれば、強い枝ができます。強い枝ができれば、自然と葉はきれいに輝きます。ハリボテでの木ではなく、本物の木を立てることができます

※ハリボテの木:盆栽やプラモデルの木のことではありません。それらは、職人が人に魅せるためにつくった作品であり、そこに価値があると思っています。

「いや!中身も大事だけれど、やっぱり見た目も大事だよ」という意見もありますが、そこは否定しません。むしろ、誰が聞いているかで判断してください。

少なくとも、ディベートの試合では、徹底的に論理で考える人に向かってスピーチをしている、それだけです。心を動かされても、スピーチに魅了されても、ロジックの筋道が通っていなければ、投票する理由にはなりません。

もしも、見かけや雰囲気で判定をしてしまえば、ジャッジ・観客の判断力は疑われるし、競技としてのフェアな精神にも反します。論理と聞くと、「堅苦しい」「人間味がない」とお考えの方もいるかもしれませんが、誰に対してもフェアである、中身だけを見ている、という側面もあることを忘れないでほしいのです。

3-2 スピーチ・プレゼンの先生の課題

即興ディベートワークショップに参加してくださったスピーチ・プレゼン、企業研修のコンサルタントをしている方から頂いた言葉です。

確かにスピーチは、雰囲気は大事だけれど、やっぱりそれだけでは上の人を説得するのは厳しい。管理職クラスの人になると、やっぱり論理にこだわる人が多い。(システムエンジニア)

外資系のマネージャークラスや企業の役員クラスになると、やっぱり中身をチェックしてくる。伝え方は大事だけれど、それは前提。ここで勝負はできない。(コンサルタント職)

ビジネスシーンでは、英語が話せるかどうかではなく、英語でどんなことが伝えられるかのほうが何倍も大事。おれは現在の英会話スクールの課題でもある。英語の話し方を教えても何の意味もない。(英語講師)

バレバレかもしれませんが、彼らはビジネスパーソンとしては私が逆立ちをしても勝てないくらいのレベルです。中には、即興ディベートワークショップ講座の100倍の報酬をもらっている(おそらく)方もいました。そんな彼ら・彼女らが口をそろえていったのは、中身のほうが何倍も大事であること。

4.ディベートを学ぶとどんな話し方ができるか?

先ほどもお伝えした通り、ディベートの場では、話し方講座で学ぶようなきれいな話し方は追及しませんが、以下の3つの話し方ができることはお約束します。

  1. ある物事をプラス・マイナスの両方から考察して、自分の言葉のみで表現をする技術。(複眼思考)
  2. 物事を普段の何倍も深堀して考えて、その深堀して考えた内容を言葉にして伝える技法(ロジック)
  3. 普段、多くの人が考えない切り口で自分たちの主張を展開するオリジナルにあふれる話し方(オリジナリティー)

1、2に関しては、ディベートそのものが上手に話すことではなく、賛否両論のテーマが与えられて、自分の意見とは関係のないところで、賛成側・反対側と両方の立場で可能な限り深堀して考えるところからスタートしているからです。

両極端な視点から深堀して考えると、オリジナルなアイディアはたくさん見えてきます。

コーヒーしか飲んだことがない人は、コーヒーに関連した商品しか想像できません。牛乳しか飲んだことがない人は、牛乳に関連した商品しか思いつきません。

もしも、ここでコーヒーと牛乳の両方を飲んだことがある人は、コーヒー牛乳はもちろん、カフェオレ、カフェラテとコーヒーと牛乳のバランス間をとった商品が思いつきます。

ディベートは、スピーチやロジックを前面に出していますが、いちばん学べるのは、この異なるものをあえてぶつけてみて、そこからオリジナルのアイディアを出してみること。これに尽きます。

そして、あなたにもそんな考え方を身につけてほしい。そんな考え方を身につけて、あなたの言葉で伝えてほしいい、そういう思いでディベートを教えています。

以上、長々となりました。即興ディベートワークショップは初心者・未経験者大歓迎です。

 

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