【問題】1人の命vs5人の命どっちを選ぶ?の模範解答



さて、問題です。

■問題
ある5人の軍人が敵陣に囲まれた。ひとりの兵士が囮になることで、5人は救われるが、その兵士は確実に死ぬ。さて、あなたが隊長なら、一人の兵士に囮になることを要求できるか。

  • 条件1 誰ひとり自ら志願する兵士はいない。けれど、あなたがお願いすれば誰かは引き受けてくれる
  • 条件2 確実に逃げられる逃げ道を知っているのはあなただけ。よって、あなたは囮にはなれない

→さて、この問題についてどう考えるか?

マイケルサンデルの「これからの正義の話をしよう」の世界ですね。

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ディベーターは、この手の議論が大好きですからね。私も大好きです。

理系脳は規則的かつ合理的な判定を好むのに対して、文系脳は複雑で非合理的な見解を好むとお伝えしました。

文系脳と理系脳は何が違うのか?「考え方」「伝え方」編

ところが最近になってこれは一概に言えないなーと思うようになりました。

ディベートをすると、自他共に認める理系脳の人からも、複雑的かつ非合理的な見解が求められる問題にチャレンジをしたい、という声を聞きます。

 

備考:「命について考えるようなテーマは極力したくない」というポリシーのもと、教育やビジネスをテーマにしてディベートをしています。ところが、最近になって「もうちょっと哲学的な問題について考えることもしてみたい」、という人が何人か現れました。

その方は、いわゆるエンジニアで数字で物事を考えることは得意な方です。一方で、数字以外の議論になるとお手上げ状態です。

そんなわけで数字ではなく倫理について考えるような問題が欲しい。そういった定性的な考え方を強化できるようになりたい、という要望を頂き、この記事を描くことにしました。

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はじめに

1.5人の命と1人の命

テーマは、「命の数」ですね。2007年に日本ディベート教会が発表した論題が、「日本は死刑を廃止にするべき」でした。(以下、死刑論題)

死刑論題の争点は以下の通りです

  • もしも死刑に犯罪抑止力があることが証明できるのなら、死刑囚(冤罪を含む)の命を犠牲にしてもかまわない

ということです。「犯罪者が死刑になることで犯罪被害者が救われるから、死刑は存続するべき」という論点は議論としては案外と弱く、使われなくなりましたね。

■問題1
米国も大学で、ある犯罪者ひとりが死刑になったと発表したときに犯罪の件数が5件減ったという研究結果が得られた。この統計結果はどうやら本当のようだ。死刑には犯罪抑止力がある。よって、死刑は措置するべきだ。
→さて、この問題についてどう考えるか?

死刑論題だと犯罪者は死刑に処されるべきと考える方も多いので、次は似たような問題を形を変えて出します。

■問題2
ある5人の軍人が敵陣に囲まれた。ひとりの兵士が囮になることで、5人は救われるが、その兵士は確実に死ぬ。さて、あなたが隊長なら、一人の兵士に囮になることを要求できるか。

  • 条件1 誰ひとり自ら志願する兵士はいない。けれど、あなたがお願いすれば誰かは引き受けてくれる
  • 条件2 確実に逃げられる逃げ道を知っているのはあなただけ。よって、あなたは囮にはなれない

→さて、この問題についてどう考えるか?

2つの問題の共通点は、「命の数」です。「ひとりの命を犠牲にすることで、全員の命を救うことができる。けれど、その判断はできるか?」という問題です。

合理的に考えるのであれば、発想であれば、以下のような方程式が思い浮かぶでしょう。

  • 命=命-前提条件:命の価値は全て同じである
  • 命×1<命×5-命の価値が同じなら、5人の命の方が大きい

という論理です。以前に、自他共に認める理系脳と文系脳の方に、この問題を出しました。すると、このような答えが返ってきました。

命=

ひとりの命は無限の価値がある、ということです。苫米地さんは、これを「命の相対化をするべきでない」と主張しました。要するに、命の値が∞である以上、1人の命であっても、5人の命であっても、結果は無限だということです。

凄くわかりやすかった。

 

2.考えすぎて後輩から叱られた

先ほどの、死刑論題の話に戻ります。後輩から叱られました。

「木村さん、ディベートをしているんです。いちいち、考えないでください」と。

ジックリと深く物事を考えることも大切かもしれませんが、ディベートの場では立論や反駁カードを量産することです。

いちいち考えてみるヒマなんてあるようでないんですね。

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